寂寞星球

ひとり旅の記録です。タイトルは「五月天」の歌から拝借。「lonely planet」という意味です♪

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星に着陸

Dscf1240 台北中正国際空港に到着したのは、午後10:30だった。

所持金は蔡さんにお借りした1,100NTのみだったので、まずは両替を試みる。
両替所が目に入ったので早速「ここで換金できますか」と聞く。

その服務員の男性はやや面倒臭そうに顔を上げると、遠くを指差し「下樓、右邊」(下の階の右側だ) と言い放った。見るとエスカレーターが。ちょうど後ろに日本のおばさまがたが並んでいたので、「両替はここではできないみたいですよ」と言うと、私には一瞥もくれず、さらに後からやってくるお仲間のおばさまに「○○さーん、ここダメだってぇ」と伝えていた。

とにかく入国審査を済ませよう。しばし並ぶこと10分、やっと私の番がまわってきた、というとき、係員が私の背後を指差した。

あっ、しまった…

入国カードを書くのをすっかり忘れていたのだ。機内で航空小姐 (客室乗務員)がやたら私に中国語で話しかけていたのは、私を台湾人だと思っていたからなのだろう。あちゃー。

気を取り直してカードが備え付けられているカウンターへ行く。あ、ペンがない。バッグをごそごそやっても、出てこない。しかたがないので、警備員に「ボールペンありますか。お持ちでしたら貸してください」と尋ねてみる。快く応じてくださった。

このお方、これまで訪れたどの国のどの空港スタッフより親切で、書き方も丁寧に教えてくださった。そして、「在那里學國語?」どこで中国語を勉強したの?どうしてそんなにわかるの?といったことを尋ねてきた。「勉強はほとんどしたことがないけど、5年前、大陸に1年半住んでいたんです。で、今は日本語学校で働いていて、毎日中国語のおしゃべりを聞いているから、聞いたらちょっとわかるんです」と説明した。すると「それでも、それだけでそんなにわかるなんて、すごいよ!」と褒めていただいた。

Dscf1238 実は自分の中国語レベルが果たしてどのくらいなのか、さっぱりわからない。
なんせ文が作れないのだ。しかし生活で必要な単語や、変な言葉、若者の言葉なんかはけっこう頭に入っている。
台湾行きを決めたとき、自分の中国語が、今回の旅でどのくらい使い物になるか、それを試したいと思った。

そうしてこの親切な係員とお別れして、いざ入国、階下での両替もスムーズで、とりあえず1万円を換金した。市の中心部へは時間がかかるが、バスが便利だと聞いていたので、バス乗り場を探し、空港を出る。

2006年6 月26日 (月曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

いざ、市内へ

わ〜〜
あっつい!!!!

日本の夏より、気温も湿度も高い。自動ドアの薄いガラスの向こうは、熱く、暑く、厚い空気が立ちこめていた。日頃代謝が悪く、あまり汗をかかない体 質の私でも、じわじわ汗がにじんでくるのを感じる。持ってきた衣類は2日分。これは足りなくなりそう…。そう考えながら、バス乗り場 を探す。

でも、停まっているのはタクシーばかり。どういうことだろう。近くにいたおじさんに聞いてみる。それが、大きな失敗の始まりとは思いもよらずに…。
私「有没有巴士? 」(バスはありますか)
お「没有」(ないよ)

ええっ、私の台本とすじが違ってきているぞ。

私「あの、でも、市の中心へ行きたいんですが、どうしたらいいですか?」
お「ここで3分待っていたら、俺が連れて行ってやるよ」
私「いや、あのー、大丈夫です」
お「台湾は始めてでしょ?中心は遠いよ?」
私「地図、ありますから…」
お「バスなら1時間以上かかるけど、俺のタクシーなら40分で行けるのに」

…ほんと??

それを聞いた私は、負けてしまった。時間を買ったのだ。
聞くと目的地まで1,400NTだというので、それでは高すぎると1,200NTにしてもらい、車に乗り込んだ。車の中は、エアコンが効いており、さすがに快適だった。そしておじさんは、終始ご機嫌だった。

途中、高速道路で背後からバスに追い越された。
バス、あるやんけー!!!!!!

こうして腑に落ちない思いを抱きつつ、わかるようなわからないようなコミュニケーションを楽しんだあと、おばあさん一人はねそうになって、道に迷い、ついに予約していたホステルに着いたときは12:00をとうにまわっていた。


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Dscf1215 ホステルでは台湾人のおばさんが受付に座って待っていた。テレホンカードを買って予め聞いていた蔡さんのケータイにかける。蔡さんは「えっ、タク シーで?!」と驚きを禁じ得ない様子。おじさんはいい人だったけど、やっぱ高すぎだ。バスなら200NT程度で来られるのだそうだ。  3日分の宿泊費を払い、テレホンカードを買ったら、もう残りはほとんどなかった。

ホステルはいい感じにボロく、楽しくなりそうな予感。今日のことはもう忘れよう。12:30就寝。

 

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2006年6 月26日 (月曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2日目 前半(台北市内)

Dscf1217 昨夜ボラレたのが悔しかったせいか、あまり寝つけず、6:00には目が覚めた。7:00過ぎに一路、公園を目指す。太極拳が見たかったのだ。
…と言っても初めて来た場所、しかも自他ともに認める方向音痴の私。ホステルを出てすぐの交差点で方向を聞き、中正記念堂を目指してみる。

途中、おにぎりの美味しそうな店があったが、後でまた来ればいいとばかりにまずは記念堂へ。とにかく暑い!!!!



【中正記念堂】 

Dscf1223_1 ホステル前の交差点を直進すること約20分、それらしい緑いっぱいの場所が見えてきた。よくわからなかったが、とりあえず入れそうなところから入ってみる。緑の木々の奥の方に見える白い記念堂。思ったより遥かに大きく、壮麗で、石の白さがひんやり冷たげだ。中正というのは、蒋介石の號であり、彼の偉業を称えて建てられたものなのだそうだ。

どこから見ても美しいという意味でも、富士山を見たときに受けるのと同じ印象がある。

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Dscf1226_1太極拳にダンス、カラオケ、剣術の練習などなど、思い思いに体を動かす人々をしばし眺め、噂に聞いていた犬にやや怯える(台湾は犬の放し飼い? が非常に多い! )

回廊に沿って歩いてみると、突然リスが。目を奪われる。



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【永康街】

そのまま、おしゃれな雑貨屋さんやカフェが並ぶという永康街まで歩いてみる。ほんとに暑い!!!! 冰館という有名なかき氷屋さん、探してもないし、暑いし、死にそうになって諦めかけたころやっと見つけるが、開いていない。

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とりあえず朝食をいただこうと、この店↑に入る (エアコンはない)。
大好きな皮蛋入りお粥を注文。値段を聞き忘れてしまったことに気付き、「高かったらどうしよう…」と心配しながら尋ねると、安心価格の35NT。ちゃんと油條 (中華風揚げパン) も入ってる。暑いなか、大変な思いで口に運んだお粥だけど、味がしっかりついていてとても美味しかった。

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永康街を散策しているうちに、足が痛くなってきてしまった。見ると、ビーチサンダルの紐で擦れて、血がにじんでいた。でも、タクシーには乗りたくない。そう思い、近くの薬局に駆け込み、一番安い絆創膏 (10枚で20NT) を買い、貼付けてホステルに戻ることにする。痛かったが何とか戻れた。もう11時だ。



2006年6 月27日 (火曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (3) | トラックバック (0)

2日目 後半(台北市内)

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ホステルに戻ると、おばさんがフワフワとした小さな猫を抱いていた。わー! 可愛い!
まだ1ヶ月なんだそうだ。ほんとの赤ちゃん猫。これで、このホステルに1人でも退屈する心配はなくなった。名前はマオイーだって。よろしく!


 

【故宮博物院】

Dscf1241 ホステルのおばさんに聞くと、地下鉄MRTで士林まで行き、そこから304番のバスで行けるよ、と言う。歩いて行けるのかと思っていたのでちょっと滅入る。でもまあ、今から行っても間に合うだろう。

士林まで、地下鉄で25NT (ちなみに初乗りは20NT)、それからバスで15NT。バス乗り場は駅を出て直進、車通りの多い通りまで出ないと、ない。そして乗ってみてわかったが、故宮までは歩けない距離。暑いし!



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山の中腹にその姿を構え、スケールの大きいことと言ったら。入り口では記念撮影に忙しい若者も。デートで来ている人も多いようだ。入場料は100NTと、見るべきものが多いだけのことはある。内部は外見とはうってかわってモダンな雰囲気で、このギャップも面白い。

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まず、明代の青銅漆金坐佛三尊像に圧倒される。優しく微笑むその表情に迎えられると、午前中の疲れがいつの間にか吹き飛んでいた。いや〜やっぱ仏像っていいねえ。

初めは空いていたのだが、徐々に込んできて、場所によってはツアー客や学生の集団で展示品にたどり着けないところも。

ちょうど、日本人ツアーのために地元のガイドさんが日本語であれこれ説明していたので、こっそり混じる。それにしてもその説明の速いこと!

「はい、これ白菜ね。白は純潔、きりぎりすは子孫繁栄ね。これ昔のお姫様が結婚するとき持たされたです。はいじゃつぎは…」って、ひとつのお品が30秒も見られない! よかったー、1人でブラブラ来て。

本館で約2時間、別館で約30分過ごし、売店でカードを買う (各20NT) ここは比較的センスのよいものが多く、マグカップなど素敵なものが多かった。※ちなみに、中正国際空港の免税店に全く同じ店があるので、帰国のときにも買える。


【公館】

今日は蔡さんに会う日なのだが、お土産をホステルに忘れたため、再び同じルートでホステルに戻る。本当は外を歩きたかったが、疲れていたのと、暑いのとでやめた。

蔡さんとは、公館という市南部の駅で待ち合わせる。日本語教師を始めて6年、今や世界中に教え子のいる私だが、こうして学生にその土地を案内していただくのは初めて。いつも東京で会っている現地の人と日本語で会話するのも、なんだか不思議な感じだ。同時に、ありがたい。

Dscf1252Dscf1251まず連れて行ってもらったのが、點心で有名な「易牙居」(羅新福路3段286巷16号 02-2367-8218) へ。今日の朝ごはんはお粥だけだったので、無邪気に喜ぶ。大根餅が美味! ヒャッホウ!!






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【アイス星人、台湾式かき氷に捕らわれる】

それから公館周辺をブラブラ。台湾大学が最寄りにあることもあり、学生の街のようなところなのだそうだ。そのためレストランは味はもちろん値段もマル。衣類もお洒落かつ手頃なお値段のお店が多い様子。

Dscf1258そしてそして、実は台湾で一番食べたかったかき氷!!! 公館で一番美味しく、有名だというお店に連れて行ってもらう。学生時代から「アイス星人」と呼ばれているほど冷たい系デザート大好きナノダ。

蔡さんに「いい席をとっておいてください」と言われる。お金を払おうにも払わせてくれないのだ。ここはとりあえず、と待っていると、厨房では一心不乱にマンゴーの皮を剥く店員さんが。期待も最高潮♪


…待つことしばし数分。

来たー!!!!

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左の、カレーライス風かき氷は蔡さんの、右の芒果&草苺(マンゴーいちご) は私の。カレーライス風の物体は食べても聞いても正体がわからなかったが、後日「タロイモ」と判明。もっちりして美味しい。マンゴーいちごは、言うまでもなく絶品!お土産で持って帰れないのが本当に残念! こっちにいる間だけでも食べまくろうと決意。

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その後も食べまくる私。最初から飛ばしてます…。

Dscf1256_1 Dscf1257_1 葛の中に色とりどりの餡が入っている、見た目にも涼しげなお菓子を発見。台湾式あんこ玉? 8個で30NT。餡の味は色によって微妙に違い、楽しい。







Dscf1263_2さらに蔡さんが「これ知ってる?」と立ち止まったのが、「愛玉ジュース」の屋台。日本でも上野にお店があったり、バーミヤンがメニューに掲げてたりしててお馴染み。本場でトライしてみたいと思っていたので嬉しい。ここで飲んで行く場合はお皿に、持ち帰りにするとビニール袋に入れてくれる。蔡さんは「どっちでもいいけど、お皿から飲むのが雰囲気があっていいんですよ」と。

レモンを入れるか入れないかの選択もできる。気になるお味はとってもさっぱりで、夏負けしそうな時には安心する感じ。キンキンに冷たいというわけでもなく、それがまた疲れた体にちょうど良い。ここの愛玉冰が一番おすすめだそうだ。20NT。

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そしてまたブラブラ。今度は夜市に入ってみる。

Dscf1266 これは?? 貝類はちとニガテなのと、けっこうお腹がいっぱいだったのでトライせず。









Dscf1267 またまたかき氷屋さん。これはそのトッピング。生のフルーツと食べるのは、どちらかというと最近出てきた食べ方で、こういうゼリーや白玉、タピオカや小豆などを使う食べ方が多い。自由に4、5種選んで最後に氷をのせてもらう。楽しい!






Dscf1269 Dscf1268 大人も子供も、夢中〜♪

左は屋台レジャーの定番、金魚すくい。右は亀釣り! 亀の甲羅に事務用クリップがついていて、磁石の竿で釣るのだが、亀が意外に重く難しそう。





目に入るものをいちいち「あれは何? これは?」と聞いていたらその度に蔡さんが「え? 食べたい?」と。そのうち何も言わなくても「これ食べたい?」と聞いてくるように…。いや、もう無理です。実際ほんと苦しいくらい。「夜のデザートに」「帰ってからお腹空くでしょう?」「明日のために」と、私が何を言ったところで聞いてはくれず。結局、串焼き2本買っていただく。串焼きは、鶏のハツ(心臓)とおしりを選ぶ。その場で焼いてくれるのでしばし待っている間、すぐ近くの「ここのは本当に美味しい」という中華まんも。食べ過ぎだっちゅーの!

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ホステルに戻ると、男たちはみなワールドカップ観戦でメラメラ燃焼中。

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うーん、ただでさえ暑いのに!!! 部屋へ行き、エアコンのスイッチを入れたが、つかない。同室の子に聞いたら「夜11時からじゃないと、つかないよ」と言われる。

うそでしょーーーー!

あきらめてテレビルームで串焼きを食べようと部屋を出るとき。新しく入室した西洋の青年に、すれ違いざま「さっきそこにヘビがいたから、気をつけて!」と言われる。テレビルームで串焼きを食べていると「さっきのは冗談」と言ってきた。「私、ヘビは好きよ。実はこれも、ヘビなの」と、串焼きを指したら、びびっていた。

食べ終わってからも、蒸し蒸しと暑い。水のシャワーも効果なし。
仕方なく、ぱんついっちょうで、寝る。


2006年6 月27日 (火曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

3日目(台北市内)

Dscf1279_2実は9時半に蔡さんと中正記念堂駅で待ち合わせをしていたのだけど、起きた時間が9時半近くでさすがに慌てる。(ケータイってやっぱり便利…) 涙をのんでタクシーで駅に向かう( 95NT )。お互い来る場所を勘違いしてしまい、何とか会えたのは10時過ぎだった。


 

 

【 国立歴史博物館と周辺 】

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二二八事件のことや、日本統治時代のことがわかるかと思いリクエストしたのだけど、実はそれはほかの博物館だった模様。昔の翡翠や宝石をアレンジした現代のアクセサリーが特別展として並んでおり、あとは有史以前からの遺物を見た。歴史の教科書で見るような昔の焼き物、青銅器、また王朝家具などを見つめていると、かつて考古学者になりたいと思っていたあの頃がよみがえってくる。展示の仕方が上品で、しっかり見ると時間がかかる。

それから郵便局近くにまわって、大陸(いわゆる、「中国」のことです) の子供の切手を探してみる。最初に入ったお店でお目当てのものがあったが、日本で買うよりずっと高く、呆然。蔡さんが台湾の子供の切手を買ってくれた。

 

【「人間」にご馳走になる】

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今日は、蔡さんが、アルバイトしている銀座の料理屋さんで知り合った日本人女性とみんなで昼ご飯を食べることになっているのだが、遅くなってしまったので時間をずらした。1時に、蔡さんが学校で話していた「人間」というダイニング・バーへ。先に下ろしてもらい、10分ほど待っていると、蔡さんの後ろに女の人が。彼女Hさんは1か月ほど前から台湾で日本語教師をしているとのことで、次回私が台湾に来たとき蔡さんはいないだろうからと、わざわざ接待してくれたのだ。

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ここの料理は、上品で繊細な味付けで、屋台とはやっぱり違う。酸っぱいスープ、梅の香るリブ、ふつうのご飯に至るまで全てが美味。

そのまま3人でおしゃべりをして、気がついたら5時半。(しゃべりすぎ…?) 蔡さんがHさんを送りに行っている間、すぐそばのデパートに入ってみる。地下の食料品売り場は日本とまったく同じ。「北海道物産展」と題して紅鮭とか売ってるし、一瞬、今自分が台湾にいるのかわからなくなるほど。

【超高層ビル、台北101】

相変わらず天気は悪いのだけど、バイクの後ろに乗っかって世界屈指の高層タワー、「台北101」を目指す。私が泊まっているホステルの近くの路上からもうっすら見えるその姿は、近くで見るとまるで高く高く積み上げられた超巨大なギフトボックス。近いようでなかなか遠く、生活感あふれる道をうねうねと進むと、急に高級マンション群のあるエリアに入り込む。門は高く、整然と並んだ椰子の木から住む人のゆとりを感じた。きっと政治家や起業家、芸能人なんかが多く住んでいるのだろう。陽も落ちて薄暗いなか、ぽわん、ぽわんと浮かぶ照明が印象的。 台北101は思っていたよりずっとモダンで立派で、若い人に人気のありそうなショップでいっぱいだった。蔡さんは興味ない、好きじゃないを連発。

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ここのフードコートはさすがに屋台より高く、定食が230NT(ただし量はハンパなく多い) 。牡蠣の麺は味がしっかり、濃厚なとろみのあるスープがこれまた美味し〜い。ほかに豚のハツ、ほほ肉、空芯菜炒めなどをいただく。

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【公館ふたたび、冰ふたたび】

周辺を少し歩き、台北101を後にした私たちは再び公館へ。

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昨日と違うお店で冰をいただく(また…!) ここでは「トッピングし放題40NT」。ただし「トッピング」といっても台湾の冰はまず具材を盛ってから最後に冰をかけるので「ボトミング」と言うべきか。とにかく、もうダメだ〜 食べ過ぎて死んでしまいそう。でも、暑さでバテているときにこのデザートは至福☆



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本日ぐるんぐるん振り回しお世話になった蔡さんと別れ、ホステルに戻ると、キッチンにアジア系の女の子が。マンゴーを切っており、私がそばで日記を書いていたら無言でどうぞ、とばかりに差し出してくれた。彼女の名はKe Sengちゃん。韓国からやってきて大の日本映画ファンだと言う。よく日本人に間違えられるので「わたしはにほんごがわかりません」という言い方だけはできるのだそうだ。

蔡さん、今日は案内どうも有り難うございました!&ごちそうさまでした!!

2006年6 月28日 (水曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

4日目(台北市内)

今日は昨日とうってかわって、朝から目眩するほど青空がまぶしい。

【孔子廟】

朝ごはんも食べないまま、地下鉄に乗る。今日は終日、市内をめぐってみよう。

Dscf1321 まず行ったのは孔子廟。そう、あの有名な「孔子」を祀った場所で、学業なんかにご利益があるんだそうだ。朝9時とはいえ暑く、太陽が容赦なく照りつける。途中のスーパーで買った豆乳を飲みのみ歩く。病的なほどの方向音痴の私だけど、迷わずたどり着けるかなあ。

…と心配したけれど、駅からは大通りをひたすら歩くだけ。途中一度曲がるくらいで、ここを目指す人も多く、とてもわかりやすい場所にあった。



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人はまばらで、みんな思いおもいにおしゃべりしたり木陰で休んだりしている。一度だけ日本人のツアー客を見かけたが、それ以外は本当に静かでとてもリラックスできるところ。ぐぐぐと伸びた椰子の木が南国っぽくて、良い。


Dscf1324【初めての「油飯」】

孔子廟の雰囲気に酔いしれたあと、朝からまだ食事らしい食事をしていないことに気付かされた。おこわのような懐かしい香りがどこからともなく漂ってきたのだ。見ると、ステンレスのぴかぴか光る台の向こうでおじちゃんがお櫃をぐるんぐるんかき回している。おじちゃんの頭上には勢いの良い字で、「油飯」。

ぬをー。これ、食べたい!

地元の人が買うのを見ていたら、卵をつけるとか、つけないとかやっていて、何だかよくわからなかったけどとりあえず節約しないといけないし、で、お茶碗一杯分の「油飯」をいただく。もしメガネをかけていたら、あっという間にくもってしまうほどの湯気がほかほか立ちのぼり、それとともに甘いような、しょっぱいような香ばしい香りが鼻の奥まで入ってくる。本当に、数十円程度だったけど、美味しかったー!
(ちなみに、以後度々市内の夜市などでもいただいたが、ここに勝るところはない!)

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【台北市立美術館】Taipei Fine Arts Museum

Dscf1325次に目指したのは、「台北市立美術館」。地図上では孔子廟からすぐのように見え、間にあるだだっ広い公園を突っ切って徒歩10分の距離…のはずが、暑くて暑くて、歩けども歩けどもその距離が変わらないように感じた。所々に立っている木も、正午を回ると日陰を作らないのだ。頭の天辺がじりじりするのを必至で帽子で防いでたどり着いたときは本当に嬉しかった!





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コンクリートの大きな箱に、小箱をくっつけたようなモダンな建築が印象的で、是非足を運びたいと思っていた美術館。日本統治以後から現代に至るまでの現代美術を眺めていると、それまでの暑さを忘れてしまう。許武勇という画家の回顧展をやっていた。シャガール風のタッチで描かれた台湾の農村や街並みが新鮮。見た目以上に広く、ほかにも色々あったが、特に良かったのは写真。小さいもの、大きいもの、色々あったがやっぱりモノクロは良い。つつがなく、キレがある。

一般30NT
MRT淡水線 圓山駅下車10分

【台北故事館】Taipei Storyhouse

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市立美術館のはす向かいにあるのが「台北故事館」。日本統治下の1914年、当時の「茶商」であった陳朝駿がサロンとして、また、その後立法院長であった黄國書が別荘として使うなど数々の変遷ののち2003年に現在のような芸術空間となった。この時は特設展示で任侠劇の人形たちが飾られていた。竹やぶをバックに飾られた人形たち。見ていると、私の頭の中で動きだしストーリーが生まれていく。説明書きがわからなくても想像力で楽しめてしまう自分はこういう時本当に得だと思う(笑)。

ここのミュージアムショップには今どきのオシャレなものが多く、ほかでは見なかったアイテムが手に入るのでおすすめ。日本統治時代の産業地図や広告を使ったレトロなポストカードや、いかにも中華風な派手なテキスタイルのバッグなど、覗くだけでも価値があった。建物の黄色と茶色が、夏の真っ青な空によく映えていた。
 
30NT
MRT淡水線 圓山駅下車10分


【台北當代藝術館】Museum of Contemporary Art Taipei

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その後、MOCA(台北當代藝術館)に繰り出そうと中山駅へ。道がよくわからずしばし彷徨う。たどり着いたそこは、やはり昔の建物を生かして使っており、モダンアートととの融合のさせ方が大変好感が持てる。「巧い」と書いて「にくい」と読ませたくなるような、嫌みのない格好良さがあった。昔の学校のような長い廊下の端に部屋がいくつもあり、そこが展示室になっている。室内の白い壁は涼しげ。ここでも写真展が見られ、多くの参加アーティストの中には日本人女性の名もあった。
ちょっとお高いけど、行く価値あり。

50NT
MRT淡水線 中山駅下車(長安西路3又は4番出口)

******************

「衣蝶」というデパートに入ってみるが、日本のデパートと何ら変わらずつまらないのでそそくさと出る。愛玉の屋台があったので暑さを忘れるためにも一杯買ってみる。入れてくれたのは愛想の良いおばちゃん。デパートの警備員か清掃員なのか、そばにいたおじさんと話しながら渡してくれたのはいいが、何やらおかしい。お釣りの金額だ。気がついて、立ち去る前にそのことを言うと「何がおかしいのよ」と言われる。そこで「これはいくらなんだ、私はいくら払ったんだ。ちゃんとやってください」と確認、はじめて相手も「堪忍した」様子で足りなかった分を無言で渡してきた。ただでさえ暑いのにこれ以上イライラさせないでおくれー!

Dscf1338 遅めのお昼は衣蝶からぐるっとまわったところの歩道橋付近にあった、なんてことのない食堂。その構えからきっと庶民的価格だろうと、ただそれだけで選んだのだけど、正解だった。安い上に美味しい〜。頼んだのは酸辣湯(サンラータン)。野菜がたくさん入っていて幸せ。写真中、赤茶色の長方形のスライスは何かの血を固めたものだと思われる。とろみがついているせいで、いくらフーフーやってもちっとも冷めてくれず、猫舌を苦しませる。でも、おかげでゆっくりできたので足の痛いのがすっかり癒えた。店の子だろうか、店内で宿題か何か算盤を使って勉強しているのを眺めていた。


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Dscf1339_2 台北駅の地下を散策。中国大陸もそうだけど、地下がものすごいことになっていた。しぶちかや新宿サブナードなんて目じゃないくらい、延々と店が続くのだ。きっと地上に出ずとも生活しようと思えばできるんだろう。気分は地底人…。店がどこまで続くか、自分の時間とどっちが続くか、思いきって歩いてみることにした。
翡翠や瑪瑙などの玉を売る店、干物を売る店、飲食店街、文房具屋、玩具屋、なんでもあった。そしてやっと終わりが見えたとき、信じられない店を発見した。「メイド喫茶」だ。今でこそ日本では当たり前を通り越してしまったが、2006年夏のこの当時は日本でも話題になったばかりだったのだ。は、早!あとで蔡さんに話したら「恥ずかしい…」と言っていた。

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【龍山寺】

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その後、MRTに乗って台北を代表する古刹、「龍山寺」へ。駅からのアクセスも良い。突如として現れるその歴史を感じる佇まい、とにかく素晴らしい。逆光のなか、柱や屋根に施された精緻な彫刻がシルエットとなって浮かび上がり、さらに美しさを増している。明るく小気味良い音色にのってお経が流れているのが印象的。

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Dscf1355【華西街観光夜市】

そのまま華西街観光夜市へ足をのばす。日本人向けのガイドブックには「このあたりは昔花街だったので男性向けの店が多く、夜のひとり歩きは避けたほうが無難」とあったが、そういった意味での危険な感じは全くない。ただ、野良犬が多く、かつて旅先で犬に噛まれたことがあるためそっちのほうが怖かった。いわゆるゲテモノ食材を売る店や蛇を裂くパフォーマンスには「お約束」のように欧米系観光客が怯えていた。ここでまた冰をいただく。今回も芒果。美味しいんだな、これが…。



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晩ご飯にまた油飯をトライ。お肉の脂がくどくて、やっぱり孔子廟近くのおじさんのところのが美味しかった。

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帰りに、駅の近くの八百屋さんで芒果(マンゴー)を2つ買って帰る。お店のお兄ちゃんは、私が日本から来たと知ると大変愛想良く「日本へ行ったことがあるよ!北海道は本当に楽しかった!」と話してくれ、知っている日本語を少し披露してくれた。私もちょっと中国語で話したりして、楽しいひとときだった。ここの店先には、少し濁った水がペットボトルに入れて売られていたので、「これは何?」と聞いたら、野菜(キュウリ?)の絞り汁だと言う。「肌につけると良いんだよ。日本にはないんですか?」と。台湾と日本はよく似ているけど、こういうちょっとした違いを発見するのはやっぱり楽しい。芒果は、明日の朝食べよう。

2006年6 月29日 (木曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

5日目(台北→九份→台北)

7:00起床。部屋の冷蔵庫(共同)に入れておいた芒果♪ひとつをキッチンで切る。とっても大きくて、甘くて、し・あ・わ・せ〜。上の階のテラスで頬張る。すでに暑いけれど、体力がつく感じ。明日までに食べきれるのかな?というくらい贅沢な量。

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今日は九份という台北屈指の観光地へ行く。ここへ行くのに外せない基隆という街への行き方がいまいちよくわからず、ホステルで日本人の女の子に会ったので聞いてみたが彼女もわからないと言う。

8:00にホステルを出て、歩いて台北駅へ向かう。今日も暑くなりそう。駅に向かうとき、江川紹子風の女性に道を尋ねる。そうやって辿り着いた駅の中でもまた迷い、観光案内所へ。いかにも国鉄という、スケールの大きなホールに切符売り場があり、そこで何とか基隆までの切符が買えた。(片道3?NT、往復で78NT) 8:43の電車だと教えられた。再び案内所で4番ホームであることを確認。

Dscf1374Dscf1376電車は5分ほど遅れて到着。となりの松山というところまで人が多く、通勤電車並みに込んでいたが9割近くの乗客が降りていき、急に旅の気分に誘われた。
(停車駅:台北→松山→南港→汐止→五堵→七堵→八堵→三坑→基隆)








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Dscf1380基隆駅から九分まではバス。乗り場を確認し、乗ろうと思ったら小銭がなく、そのバスをやりすごして峰蜜紅茶(はちみつアイスティー)を手押し車のおじさんから買ってお金をくずした。

15分後にやってきたバスにやられた。行き先は「九分」とあるのに、それらしくないところで運転手が「降りろ」と言うのだ。なんと九分までは行かず、ここから乗り換えなければならないとのこと。もうお金も入れてしまったのに!あれこれ言いたくても、言えないもどかしさ。ここであーだこーだ言ってもお金を返してくれそうな感じでもなく、時間が勿体なかったので諦める。そのとき、同乗していた一家が私を哀れに思ったようだ。(これが本当の「同情」?) 「九分まで行くの?」「はい」。

たったこれだけの会話だったけれど、おばさんがニッコリほほ笑んでくれ、「私たちも九分へ行くから、一緒に行きましょう」ということを目で語ってくれた。彼らは何も言わなかった。でも、窓から見えた青い海を指差して笑いながら私のほうを見てくれたとき、一家の優しさを感じた。お金のことでは嫌な目に遭ったと思ったが、良い思い出。

一家について瑞芬というところまで行き、バスを乗り換える。そばのスーパーで水を買って店を出たところにバスが。ギリギリセーフ!九分までの乗車賃は20NT。結局、台北から電車50分、バス50分でやっと九分へ。上り坂の山あいから時折見える海は本当にきれいで、何度も写真を撮った。

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九分は、映画「非情城市」の舞台になったところ。また、近くの金爪石というところには炭坑博物館がありおすすめと聞いていたので、時間が許せば行ってみよう。

とにかく腹ごしらえ。何を食べようかな、何があるのかな、と思っていたところ、不思議なものを見つける。

【肉圓】
透明の水まんじゅうのような様子のそれは、蒸し器に入れ火を通すともちもちとした肉饅頭になる。これが意外に美味しく、暑い中はふはふ言って食べる。聞けば、九分名物なのだそう。

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登っては下り、登っては下り…のくり返しで、意味もなく「今見えているところの一番先」まで行ってみたくなった。1人だし、誰に気を遣う必要もないし、気ままに歩き始めるも、暑くて死にそうになった。もともと汗をかかないタイプの私が、一生でもこんなにかかないのではというぐらい、すごいことになっていた。あえて薄手のシャツを着てきたのだけど、罰ゲームで上から水をかけられたの?というくらいびしょびしょ。スーパーで買った飲み水も半分になって、やたらには飲めない。途中に見つけた手洗い場の蛇口をひねり、空になったペットボトルにたっぷり汲んで一気に頭から浴びる。(女、捨ててます…) これがものすごく気持ちが良くて、命の危機を脱する。

30分も歩くともうほとんど乾いていた。

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バス乗り場まで戻ったのが午後2時ごろ。金爪石にも行ってみようと思い立つ。バスの乗車賃は15NT、時間も10分ぐらい。

【金爪石】
「金爪石の博物館ではトロッコに乗れて楽しいそうですよ」なんて話を聞いていたのだけど、ここは昔金山だったそうで、日本統治時代、現地の方々が強制労働させられたという悲しい土地だった。博物館ではそのことが物々しく、そしてシンプルに語られていて、涙が出てきた。楽しいところではなかった。でも、来て正解だった。

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Dscf1448博物館を後にし、もう少し歩いてみようかという気になった。ずーっと歩いていると、道がカーブして振り返ると後方にさっきの博物館が見える。その先にお寺があった。30分くらいだろうか、さらに進むと、遠くに入り江を臨むとてもきれいな場所に出た。しばし休憩、じっと眺める。










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その後、博物館方面へ、来た道を戻る。近くにはTeapot mountain (茶釜山)と名付けられた、まさに土瓶そっくりの頂きの山が。今度来たら絶対あの山に登ろうと思う。

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戻る途中、山の上に立つ石の鳥居に目がとまった。そこから下りてくる人もけっこういる。ここから600m登ったところに何かあるようだ。けっこう遠い…でも、せっかく来たんだから、とフラフラになりながら崩れかけた石段を一段一段上っていく。一番上には、昔の人が建てた神社の跡があった。もう原型をとどめてはいないが、当時の人の思いが偲ばれる。

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下りるときは足がガクガクで大変だった。もう4:50。急いで「三毛次郎の家」などをまわって5:00すぎのバスで来たときと同じルートで台北へ。

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【士林観光夜市】

そのまま7:30に劍潭駅すぐの台北最大の夜市である士林観光夜市へ。
牡蠣を入れて焼いた台湾風オムレツ、「蠣阿煎 (オーアージェン)」はまたこんど!

この夜市は全天候型、9割が飲食店だったように思う。

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吉祥なんとか、という有り難い名前のついたフルーツもりもりの冰 (またかい!)とワンタンをいただく。

どーん。
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どどーん。

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じゃーん。

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あつあつ〜。

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疲れたのと、今日の予算が尽きたのとで帰宅。ホステルで、残しておいた芒果を剥いて、おばちゃんや女の子に分けてあげた。ロビーで、蘇さんという韓国人の男の子に出会う。はじめ、お互いの素性がわからず中国語で話していたが、よくよく聞いたら日本に住んでいて慶応大学に留学しているのだそう。面白かった!

2006年6 月30日 (金曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

6日目(台東)

一度4:00に目を覚ましたものの、二度寝して5:00起床。

昨晩残った芒果 (マンゴー)と、新しいほうの皮の赤いのを一緒に食べた。台湾で、果物の美味しさに心を奪われた私。

お金はそんなにないけれど、時間はたくさんある。次はどこへ行こうか、と考えたとき、まず頭に浮かんだのが「果物を食べに行こう!」ということだった。ガイドブックには「台東はフルーツのメッカ。ここへ行ったらぜひ果物市場へ」とあった。「果物市場?!」心、踊る…。頭の中ではすでに足の生えたフルーツたちがパレードしている。我にかえって今いるホステルの部屋を見回す。洗濯物はまだ乾いていない。仕方なく生乾きのままビニール袋に詰めて5:50にホステルを発つ。

ゆうべ、ホステルに泊まっていた人たちの多くがみんなでKTV (カラオケのこと)に行ったようで、ちょうど帰って来たところに出くわした。日本人の留学生も別で遊びに行っていたようで同じ頃帰って来た。

ホステルから台北駅までは歩いても行ける距離なのだが、荷物が多いので地下鉄に乗って行こう。台北方面行きの電車は6:05。下見しておいたので移動もスムーズ。地下鉄の乗り方以外のことも、かなり慣れてきたように感じる。

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列車の出発時刻は6:45。少し時間があるので、昨日基隆へ行くとき見かけた構内のセブンイレブンで食べ物を買う。肉まん (15NT)、茶蛋 (お茶の葉を入れて茹でた卵 7NT)、冬瓜ジュース (15NT)を買う。

Dscf1484_2実は、肉まんは意外にも美味しくなかった(笑)。やっぱり市場の蒸したてあつあつのとは違う。期待して買った冬瓜ジュースはなかなか美味しく、青っぽいメープルシロップのような味。

 

電車は止まったり進んだりを繰り返し。花連という場所までの間、左側に海が見えた。本当にきれいだったが、あまりに眠くてうつらうつら。でも、こういう居眠りは本当に幸せ。景色はもう南の国。異国情緒たっぷり☆

(停車駅:台北→宣蘭8:20→花連9:30で20分停車→鳳林→光復→瑞穂→玉里→富里→池上→台東)

 

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台東には20分遅れで12:35に到着!着いてビックリ、駅のまわりには何もなかった!案内所で聞いたら、バスは行ってしまったばかりで、次に市内へ行くバスは1時間後だという。もらった地図を見るも、歩いて行けそうになく、しばし呆然。またタクシー?と思ってよく考えた。目の前に停まっているバス4台のうちどれかは市内に行くのでは?? 思いきって運ちゃんに聞いてみると、10分後の1:05に出発するよとの返事。やっぱり!人は学習するのである。

20NTを放り込んでゆらり揺られて約10分、碁盤目状に道ののびた、あまりに見通しの良すぎる繁華街というには及ばない市中心部まで来た。ホステルはゲームセンターの脇の暗く急な階段を上がったところにあった。実際はとても暑いのだが、暗く静かななので若干涼しく感じる。

確かに「ホステル」と書いてはあるのだが、階段を上がった先にはいくつかドアがあり、それぞれが個室になっているようだ。でもフロントらしいところが見当たらない。ある部屋から人の気配がしたので、思いきってドアを叩いてみる。すると、高校生ぐらいの、メガネの可愛いお洒落な感じの女の子が出てきてくれ、英語で事情を話すと持っていたケータイでオーナーにつないでくれた。オーナーはお昼ご飯を食べに行っていたとかで10分後にやって来た。こんがり日焼けした、私とそれほど歳の違わなそうな元気そうな女の子。名前は「ココ」と言う。真っ赤なビキニの上にグレーのパーカーを羽織って、濡れた黒髪を後ろでひとつにまとめている。「あー、あつい。あつい。」を連発し、「長期滞在なら1泊200NTのドミトリーがあるけど、1泊なら一人部屋で400NTなの。」とのこと。たまには1人で寝るのもいいよね、と思い、ほかのホステルも知らなかったのでここに泊まることにする。

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早速荷物を置いて、近くにあるという天后宮、あと海が近いようなのでそれも目指してみる。

Dscf1498 途中、ジュースのお店で「木瓜牛奶」にチャレンジ。「木瓜」はパパイヤ、「牛奶」はミルクだと知ってはいたけど、実はこれ、スムージーのことだった。(35NT) お店のおじさんはとても気さくで、「お嬢さん香港人?それともシンガポール人?」などと聞いてきて、「日本人ですよ」と言うとェエー!と驚いていた。日本人は珍しいのかな?氷がシャリシャリとして、本当に本当に美味しかった。今思えば、地獄の前の天国だったのかも…。

南北第七家
台東市中華路一段314号 (中華路與中正路口)
電話:089-360767

【天后宮】

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Dscf1496 海の女神、媽祖 (マズ)を祀ったお宮。1889年に建立され、主殿の媽祖像は1683年に中国大陸の福建省にある天后宮から分霊されたものとのこと。壁面や屋根の装飾は中国の伝説に基づいたものが施されている。

 

 

 

 

 

 

 

 


【台東海濱公園】

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Dscf1502 ジュースのお店から、勘を頼りに歩いて行くと公園に出た。公園を突っ切れば海に出るはずだったのに、えらく迷ってしまって、右も左もわからないままとにかく波の音のするほうへひたすら歩いた。海に出たことは出たのだが、大きな石がごろごろしたところで大変足場が悪い。とりあえず海に沿って歩いてみたのだが、なんと途中で幅3mほどもある水場があり渡れず。仕方なくまた来た道を引き返すことにした。もう、本当に暑くて暑くて、水ももっていなかったし死にそうになった。昨日の基隆のほうが風景が珍しいぶんまだ良かった。


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Dscf1517 3時間近く彷徨ったかもしれない。公園を抜けるとき、おじいさんに声をかけられたが( 「夕日がきれいだよ。見ていかないの?」と言っていたようだ) 返事をする余裕もなくホニャホニャと適当に返してしまった。…それくらい暑かったのです!!

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そんなこんなで、海岸付近で苦しい散策をしたあと、また市内へ戻った。警察署のとなりにあった冰屋で「布丁豆花」にチャレンジ。日本のコンビニなどでも最近よく売っている豆花 (ドウホァ)、「豆」は大豆、「花」はふわふわを意味するようで、黒蜜をかけたり色々な種類があるみたい。ここはサイズが3種類あって、中くらいのが35NT。大好きなマンゴー冰はなんと「時価」と書いてあり (寿司ネタみたい)、値段を聞くと「65NT」。高い!と思ったけどよく考えたら台北の半額以下だ。暑さと豆花のおかげで金銭感覚がおかしくなってしまった。

【水果市場】

 

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↓射的。当たったらもらえる。(嘘)

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グアバです。

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↓桃のような、…。

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その後、中心部でフルーツを切るためのナイフを購入、また、念願の「水果市場」に行く。芭樂 (グアバ)、火龙果 (ドラゴンフルーツ)、木瓜 (パパイヤ)を買う。実は、台東に来た一番の理由は「釋迦」(釈迦)という、お釈迦様の頭にそっくりな果物があるというのでそれを捜しに来たのだ。でも、お店一軒一軒に聞いたが「今は季節じゃない」「うちにはない」のどちらかだった。でも、そんなのどうでもよくなるくらい、ほかの果物だけでも充分美味しかった。ちなみに釋迦の旬は8月から2月なんだそうです。

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ホステルに戻ってフルーツをいただく。グアバには塩がかかっていた。青っぽくて、ちょっとサラダみたい。ドラゴンフルーツは赤、なんだかおめでたい感じだ。

このホステルには、私と、メガネの台湾の女の子とその友だちのほかに、チェコ人と南アフリカ人の男性コンビも泊まっていた。

たくさん歩いて、陽に当たって疲れたのでシャワーを浴びて9:30に寝てしまった。シャワーは水しか出なかった。ま、暑いからお湯は本当に必要ないんだけど!



2006年7 月 1日 (土曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

7日目(台東→高雄)

4:00に起きてみたが、眠くて、結局5:30に起きた。靴下がまだ乾いていなかったので、エアコン前にセットして6:00頃出かける。鯉山というところに行ってみる。途中、手入れの行き届いていない茂みの多い場所があり、奥から音楽が聞こえてきた。どうも、かつてはここに駅があったようで、駅舎やプラットフォームがまだ残っている。その内部で女性たちがダンスをしていた。皆上手!しばし見とれてしまった。

鯉山は思ったより近く、本格的な山登りになるかと思っていたら、入り口を少し過ぎたところがもうお寺の入り口だった。坂の途中で朝市をやっていた。

お寺は荘厳で、予想を遥かに上回る立派なものだった。それほど古いものではなさそうだが、仏陀のレリーフはとてもきれいで、言葉がわからなくても見ればその有り難さや偉業がわかるのを身をもって実感。もともと字を知らぬ者でもわかるように作られたものなのだから当然と言えば当然なのだが、時代を超えても、自分自身が理解できることが不思議でもあった。ここは犬が多く、少し怖かった。

結局、高雄へ行くのは9:00台の列車になった。駅近くに餅のお店 (いわゆる、日本にある餅ではなく、粉を練ってパンのように焼いたものを中華圏ではこう呼ぶ) を見つけたので、ホステルへ戻る前に肉餅と豆漿 (いわゆる、豆乳) を買って帰る。全部で15NT、しかも味がよくついていて美味しい!! あまりに安く美味しかったので、バス停に行く途中また寄って、韮菜餅と肉餅を1個ずつ (35NT…ボラれたの?) 買う。図々しくも辣醤 (
いわゆる、唐辛子のたれ)  2種類もいただく。

バスは8:00発だとばかり思っていたら、実は7:50発。ギリギリ間に合った。ただ、駅に着いたのは早すぎて、1時間ぐらい持て余してしまった。ここで謎の「飲料」をおみやげに買った。伝説の果物、釋迦を材料にしたお菓子がたくさん売られていたが、私が食べたいのは「生」のだったので買わなかった。

高雄行きの列車、南廻線は第三月台 (三番線ホーム)、9:04発。280元。出発前、高雄にあるホステルに電話してみたがつながらない。まあ、とにかく行ってみよう、「台湾のハワイ」へ!途中の太麻里近辺は、海がとっても!きれいだった。
( 停車駅:台東→康樂→知本→太麻里→金崗→瀧渓→大武→枋寮→?→南州→潮州→屏東→九曲堂→鳳山→高雄 )

高雄に着いたのはほぼ定刻通りの12:15。台東とは比べものにならないほど駅は大きく、間違いなく大都市。駅構内は一昔前の八王子駅のよう。目的地、蓮池潭へ向かうバスは5番または8番のバスで行ける模様。とにかく、まずはこのでっかい荷物を置きたかったのでユースホステルを目指す。重いのと暑いのをガマンして一歩一歩足を前に出す。が!Lonely Planetの地図は大雑把すぎて、市場を過ぎたところで迷ってしまった…。

そこに、1人のおじいさんが、中国語で「你是中国人吗?」(あなた中国人ですか?) と聞いてこられた。次に、日本語で「日本人?」と。びっくりしたが、日本語で「日本人です。」と言うと、「1人は危ないよ。」と。私が「はい、でも、ずっと1人でまわってますから。」と言ってもしきりに「危ない、危ない。友だちと旅行しないと。」と仰る。で、「文武街を探しているんですが、ご存じないですか。」と聞くと、「えっ、こっちじゃないよ。全然違うよ。」と道を教えていただいた。そしてそのおじいさんとお別れし、しばし探すこと15分 (途中、道ばたに座り込んでいたおじいさんに怒鳴りつけられる。理由は不明) ついにホステルに到着。…しかし、閉まっている!ユースホステル協会のマークが入ったポスターが貼られているところから、そこがホステルであることは間違いないのだが、シャッターが閉ざされ、誰もいない様子。こんなに大変な思いでやって来たのに!隣の建物の入り口におばあさんが座っていたので尋ねると「閉まっているよ。」とあっさり。もう理由を聞く気にもなれなかった。

それからホステルは諦め、蓮池潭を目指すことにする。泣きそうなのをガマンして、暑さしのぎと気分転換に、近くの冰屋で「月見」なんとかと書かれたメニューを頼んでみた。そしてやってきたのは、いつもの練乳入りかき氷にカラメルシロップと生卵が乗ったもの!!異国で生ものはできるだけ口にしないように心がけてきたが、食べ物を残すのが嫌いな性分でもあるため、意を決して口に運んでみた。なんとこれ、プリンの味になるのです!完食しました☆ (25NT)

駅の案内所でバス乗り場を教えてもらい、20分ほど待ってやっと乗り込んだのが3:00過ぎ。案内所では40分ぐらいで蓮池潭に着くと教えられた。バス停の路線案内図に「龍虎塔」という停留所があるので、そこで降りることを試みる。確かに40分ほど行くと、緑の多い公園のようなところに出た。それで、今か今かと「下一站」(次の停留所) の表示を気にしていたのに、そのうち公園はどんどん遠ざかって、幹線道路に入ってしまった!さすがにおかしいと思い、運ちゃんに聞くと「エッ、もう通り過ぎたよ、とっくに!」と言われてしまった。途方に暮れ、再び泣きそうになるのをガマンして砂埃がもうもうとする道を渡り、反対側のバス停で待つこと15分。やっとバスが来た。今度の運ちゃんにはちゃんと言おう!乗り込むと、巨大なバックパックを背負った女子がこんなところからバスに乗るのは尋常な事態ではないと感じたのか、先に「乗り過ごしたのか?」と聞かれた。チクショーと思いながらも「…ハイ。」と言うと彼はガハハと笑い、丁寧に行き方を教えてくれた。左營市場というところで降り、お寺の近くを左に行くとすぐだ、とのこと。結局、最初に通り過ぎてしまった公園のようなところがそこだった。

初めは、その公園が蓮池潭だと思い、喜び勇んで龍虎塔を探したのだが、ない。そこで、撮影に来ていた男性に聞いてみると、ここから歩いて20分ぐらいのところだと教えられた。…まだ歩くンかい!! と思ったけれど、ずっと見たかった龍虎塔。気合いを入れて歩き始めた。

すると、神様の姿をした大きな像が視界に入った。

2006年7 月 2日 (日曜日) カテゴリー: 台湾2006  | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

出発前(東京・チケット手配)

blogで知り合ったparapluさんがオランダへお引っ越しということで、渡蘭前に企画されたイベント、「オランダまつり」に参加すべく京都行きを決意。ちょうど職場は春休み、プライベートのお客さんも2人が一時帰国、とタイミング的にもうまいこといって、ちょいと長めに1週間。

この際だから、とばかりに選んだ宿は、平安神宮近くにある町家様式の「和楽庵」。その情緒たっぷりの様子、お値段で即決。ずっとここに泊まれたら、と思ったけど、とれたのは2泊。それでもう一軒、「TONBO」というゲストハウスを発見。駅から1分で炬燵とかあるなんて、どんなところだろう?

宿がとれて安心したこともあり、その後急に忙しくなったこともあり、夜行バスのチケットはギリギリでもいいだろうと放っておいたのが失敗だった。前日になって、学校の近くの金券ショップに行ってみたら、「受付は今日の4時で終わりました」。「これでお役にでも立てたら…」と言われ渡された、その提携バス会社のパンフレットには問い合わせ電話番号が。慌ててかけてみると「京都行きはもう満席です」。よく考えたら、春休みで桜の時期!そりゃー埋まるわ…。急に焦燥感が胸をつつき始めた。急いで学校へ行き、ネットで調べるとどこもいっぱい。本当にどこも。もしや新幹線?それだけは避けたかったのにぃ。

その日は半分諦めて家に帰り、関西出身のあやちゃんに電話し、相談にのってもらいつつ当日キャンセルを扱っているバス会社を探し始める。左手に電話、右手でクリック、クリック…すると、東京ディズニーリゾート発大阪行き、6,000円というのが出てきた。TDLから…しかも大阪…どうしたのものかと考え、さらにページを進んでいくと、新宿発があることが判明。それが翌日発安価で唯一の席。これしかないか。予定より2000円以上のオーバーだけど。と、ふと画面を眺めると、それが楽天トラベルのページであることに気付く。もしやポイントが使える?イエース!なんと、blogのアフィリエイト(広告収入)でついたポイントでバスのチケットが買えてしまいました。思わず全国1千万読者(うそ)の皆さまに合掌。こんな有り難い話、あっていいの?今もってなお、感謝感謝です!

帰りのチケットは、さすがにまだ余裕があったので京都発新宿行きに。結局、往復1万円のチケットのうち半額はポイント利用だったので、東京⇔関西往復がたった5,000円しかかからなかったことに。

教訓:バスも宿も1か月前には押さえるべし!特にバスは、安いのはすぐなくなってしまうよ。

2007年3 月23日 (金曜日) カテゴリー: 京都2007 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

出発

出発当日も授業。我ながら、ほんまよう働く…。その後は放ったらかしになっていた部屋の片付け、荷造り。荷造りは慣れているので30分もあれば終わるんだけど、この時期の京都の気候がわからず服に悩む。いつもはどんなに長い旅行でも2泊分しか持っていかない衣類も、今回は洗濯をしないつもりなので5泊分。やたらかさ張るバックパックを見てちょっとイラっ。

23:40発のバスに合わせて、22:00過ぎに家を出る。家から新宿までは、渋谷で乗り換え。その渋谷駅で、ある目の不自由なおじちゃんを見かける。

杖を左右に、ちょっととまどっている感じ。私はどうしてか、白い杖の人を見ると放っておけない。それでいつものように、「どちらまで行かれるんです か?」と聞くと、道玄坂の下からタクシーに乗りたいんだけど、と。ちょっとなら時間に余裕もあるので、一緒に行くことにする。「つかまっていいですか」と の問いに「ハイ、でも私、ちょっと荷物が多いので、歩きにくいかもしれません。すみませんね〜」と言うと、「どこか旅行ですか?」とおじさん。「ええ ちょっと京都まで…」と言う私の返事に、「わあ、いいなあ。もう桜も咲いているんですかねえ」。これを聞いて、ちょっぴりせつなくも、「私も娘が修学旅行で京都へ行って、すごく楽しかったって言ってました」と笑いながら話すおじさん。

と、話が盛り上がってきたところで道玄坂下にたどり着く。私、おじさんの分も京都で色々なもの見てくるよ!と誓う心の中。

バスはスバルビル前から出発、ほぼ定刻通り。びっくりするぐらい愛想のない女の子(絶対マリリン・マンソンとか好きだろう!系ファッソン)のとなり。サービスエリアでの休憩時に降りたいときも何も言わず立ち上がってこっちを見るだけ、風の。うとうとしてちょっとでも体が彼女エリアに侵入しようものなら肘で突っ返されたり。うぅ…居心地わる!もう寝ちゃうもんね…。

2007年3 月24日 (土曜日) カテゴリー: 京都2007 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

1日目(大阪→京都)

Dscf3217 そんなこんなで数回の休憩の度に目を覚ましながら6:30大阪着。ここはどこ、私は誰状態で本能のまま直進。すると「JR大阪駅→」と書かれた表示を見つける。すれ違うおばちゃんたちの関西弁が妙に心地いい。

神戸発のスーパーマーケット、IKARIを横目に見つつ(入りたかった!!)、トイレでコンタクトレンズを入れたり荷物を入れ替えたりしたあと、一路京都へ。急行なら30分くらいで着いてしまうその近さにびっくり。7時半に入京☆

オランダまつりは11:00スタートということで、最初に目指すは北野天満宮の天神市。数ある京都の市(いち)でも、ここは着物が多いのが特徴。父の実家が着物の仕立て屋だったこともあるのか、わくわく。

しかしバス乗り場がいまいちわからない。聞こうにも観光案内所はまだ開いていないし、人もまばら。ようやく、地下を抜けて反対側のロータリーへ出て、乗り場を探す。乗り場案内のようなものも探せず、どれが天満宮行きなのか、行き先を見て見当をつけるしかない。「北野天満宮経由」と表示のあるバスに気付くも、あっさり行ってしまい、さらに15分ほど待つことに。

Dscf3219_3 駅を出て西の方へ。バスは大通りを抜けて、20分くらいした頃、北野天満宮に到着。人の流れるままに、私も。天気はぱらぱらの雨。傘をさすほどではない。

天候を気にしつつ、ブルーシートの覆いを外す人、テントの外に品物を並べる人。これからお店を始めるような人もいた。後になってわかったのだけど、境内の中だけでなく外の通りにまで出店が並んでいる。確かに、着物や帯、和風アクセサリーなどが多い。その中にいわゆる西洋アンティーク、中国のアクセサリー、和食器、古着なんかも目立つ。マーケットと聞いたら熱があっても行く私、ここは本当に楽しかった。荷物もなく、今日が旅の最終日だったら、買いたい食器がたくさんあったけれど、ここは目に焼き付けておくだけ。めがねレンズやテレビ画面を拭くのに良いという鹿の革、昭和の切手、古布の包み釦(ボタン)など、荷物にならないこまごまとしたものを買う。

 

 

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お腹が空いたので、境内のお茶屋でおもちをいただく。ほうじ茶のセットで330円。あったかいものと甘いもので、ホッと一息。

時刻は11:00をまわり、いよいよオランダまつりのTrademark Kyotoへ向かう。病的なまでの方向音痴の私、果たしてたどり着けるのだろうか…。

境内内外をさまよい、何とか来た道まで出る。反対車線から四条へ向かうバスを見つけ乗り込む。目は車窓からの景色と地図とを行ったり来たり。ようやく、「ここ、近いんちゃう?」と思わせぶりな通りまで来たので、思いきって降りてみる。それから歩くこと数分、地図上では近いはずなのに、たどり着けない。近くのセブンイレブンで聞く。すると、「ここの角を曲がったあたりだと思うんですが…」と、お姉さんも不安な様子。

そうして見つけた、Trademark Kyoto。とってもこぢんまりしていて、控えめなところ。入り口のドアはぴったり閉まっていて、でも中からはざわめきが聞こえてくる。窓からはうっすら人影も見える。大荷物だし、何だか怪しいよなあ私、などと思いながらも、思いきってノック、ドアを開けた。

目の前には脱いだ靴が並んでいて、一段高くなったところから、奥行きのある板張りの空間が広がる。すぐ手前に、テラコッタ色の革張りのソファがあり、オランダ風エプロンをつけた女性が赤ちゃんを抱っこして何やら周りの人とおしゃべり。

もしかして…

声をかけると、その人こそparapluさんだったのです。

文通相手に会ったのは初めてではなかったけれど、やっぱり不思議なこの感じ。昔から知っているようで(実際、「知って」はいるんだけど)、いつも「読んで」いた文字や活字が、声という音となり、それが恥ずかしいような嬉しいような、何にも似ていない独特の変な感じ。blogをかなり読み込んでいただけに、違和感がないのが逆に違和感で、もともと人見知りの私(←はい、そこのアナタ、信じよう!)は、かなり胸元がもぞもぞする感じでした。

だってparapluさん、めっちゃ品がよくって優しいおねえさんって感じ、決して一緒にコマネチやってくださいとか頼めないような雰囲気なんだもん!(←何を期待していたの、自分)

気を取り直して(?) 棚に並んでいた雑誌を片っ端から手に取り、ミシェルさんとお話し、居合わせた尼崎の女の子とおしゃべりし、超レアHEMAグッヅをいただき、カフェでお昼をいただくことに。パンケーキも魅力、だけど12時をまわったということで、がっつりスープ&パンのセットをオーダー。緑色のシチューのようなそのスープ、お豆の香りが広がってパンと良く合い、すごく美味しかった!聞けばミシェルさんの手作りなんだとか。ごちそうさまでした。

そこで相席になった女の子に声をかけたら、なんと台湾の子。観光で来たそうで、京都には数週間滞在しているとのこと。尼崎の女の子、ゆかちゃんと、その台湾の子、みどりちゃんとおしゃべりしているうちに、不思議と友情が芽生え、午後は近所にある「四条町家」の見学に行こうということになった。

四条町家に併設されたカフェのパフェが気になるみどりちゃん。

その後、ゆかちゃんと別れて、みどりちゃんと京都芸術センターへ。かつて小学校だったところをうまく活かして、ギャラリーとして再生されたところだ。今回やっていたのは映像や音声を用いた現代アート。ここで知ったのだが、みどりちゃんの大学での専門は映像だったのだそうだ。

すると、parapluさんからメール。愛息くんがぐずってきたので今日はお先に帰ります、とのこと。あちゃーーー。ゴメンナサイ!!慌てて戻るも、当然いらっしゃらないわけで、最後に思い残すことのないよう、もう一度会場の雰囲気を味わい、そこを後にしたのでした。

みどりちゃんが「よかったら晩ご飯一緒に食べない?」と言ってきたので、即OK。聞けば台湾の友達がちょうど京都に来ているので、烏丸あたりで合流するつもり、とのこと。途中とちゅう、ケータイで連絡をとりながら寺町通や周辺をくわしくナビしてくれるみどりちゃん。通り一つひとつを正確に覚えていて、ここを曲がるとどこへ行くとか、何でも知っている様子にただただ驚く。

で、出会った2人の女の子。琉球大学に留学していて、春休みを利用して京都へ来ているんだそう。結局、ごはんを食べないでまずハーゲンダッツでアイスを食べよう!ということに。今日は「5」のつく日なので、5種類が600円とお得なのだそうだ。アイス星人だけど、今までこの量を食べたことがなかったのでドキドキ。

その後、2人と別れ、みどりちゃんとごはんが食べられる場所を探す。何でもいいよーと言うと、「じゃああそこはどう?」、なか卯に決定。250円くらいの小うどんをいただく。

翌日は朝5時のバスでさらに西へ行くというみどりちゃん。9時ごろ別れ、私は宿へ。
ふつうならバスや電車で行くんだろうけど、今日は初日からお金を使ってしまったし、やっぱり自分の足で歩いた方が地理がつかめると思い、歩いてみる。

歩いてみる。

遠い。

結局、30分以上歩いたかもしれない。(案の定、迷った) 宿に電話をかけてなんとかたどりつく。着くとおかみさんがフロントで迎えてくれた。3月3日に生まれたばかりのはなちゃんと。

部屋は男女別の相部屋。アメリカからやってきた女の子と、日本の「イマドキの」女子大生、さきちゃん&みなみちゃんに会う。さきちゃんとみなみちゃんは1泊しかしないとのことで、あまり話せなかったが一緒に銭湯へ行った。はじめての銭湯。楽しかったな。

2007年3 月25日 (日曜日) カテゴリー: 京都2007 | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (0)

星へふたたび。-長すぎる序文-

今年に入り季節が二度変わって、もう何年も何年も初級止まりの中国語をどうにかしたい!と思うようになり、J&T交流サイトというところに登録したら数名の台湾人友達ができた。その後、Facebook(以下、FB)にも同様のグループページがあると知り、会員申請したのが8月。ROM状態(ただ見ているだけのこと)も良くないなあと、日中併記で自己紹介文を書いてみたら、なんと「いいね!」が300以上つき、友達も一気に増えた。
もうこうなると、台湾はわたしにとって「他人」ではない。中国語がうまくなるにはやっぱり住んだほうがいいに決まっている。そんなわけで、「留学」の2文字も頭をよぎるようになった。とりあえず中国語を浴びたい。そう思って、台湾行きを決めた。

前回この「星」を訪れてから、はや8年。自分でもちょっと信じられない。
どのぐらい変わっただろうか…それを見るのもまた、楽しみでもあった。

実はわたしは台湾とは深いつながりがある。自分自身これまでほとんど意識したことがなかったが、母方の血縁者は台湾で生まれたり、育ったり、働いたりしている者が多い。わかりやすいところで言うと例えば曽祖父(母の父の父)はかつて台湾で教師をしており、その息子つまりわたしの祖父も台湾生まれ・台湾育ち。また、祖母(母の母)も台湾で育っている。もっとも当時の台湾は「日本」だったのだが。

そのことに関し、話はちょっと遡るけれど…東日本大震災の直前に大叔父が亡くなり、彼の遺言の関係で、系図をちゃんと調べようということになった。両親、叔母、その他親族みんなで協力して、10代前まで遡って、先祖の経歴を調べ、仔細に記していった。
その中で、それほど昔の人でもないのに、曽祖父のことはあまりわからなかった。わかっていたのは、「日本統治時代、台湾で教師をしていた」ことだけ。しかし、ちょうど私が台湾行きを決めた頃、何の気なしに曽祖父の名前をgoogleで検索してみたら、かなりの検索結果が出てきたのだ。台湾総督府のデータベースにもヒットした。曽祖父が書いたと思われる書物を、卒業論文の参考文献にしている学生もいた。
そうやって、突如わたしの前に「現れた」曽祖父。気になってしかたがなかった。けれどもわたしの中国語レベルは初級。どうしたらさらに詳しいことがわかるのか、数名の台湾人に相談もしたが、皆目見当がつかなかった。

FBの交流ページで、ある台湾人男性の存在に気付いたのは、そんなときのことだった。
彼は、その交流ページ内のある投稿に対してコメントを入れていた。彼の意見がわたしと一致していたことが印象に残っている。そして日本語の学習意欲が高い台湾人の中でも、とりわけ彼は上手で、一見すると日本人かと思うほどだ。また、彼の放つ言葉には、優しさ、穏やかさ、そして客観的観念が感じられた。そこで彼のプロフィールページを覗いてみると、なんと、わたしが留学を考えている大学「政治大学」の学生さんであるとわかった。

日本人が台湾に中国語留学をするとき、そのほとんどは「師範大学」へ行く。しかし、どういうわけかわたしの周りには「政治大学」で学んだ人が圧倒的多数だった。そして異口同音に「政治大学で良かった」と言っている。それを知り合いの台湾人に話すと「あそこは山だ」「山だぞ」と言われて「どれほどの山あいなのか?」とさらに関心(笑)を持つようになった。
そんなわけで、今回の訪問で政治大学に行ってみたいと思っていたので、思い切って彼に直接コンタクトを取ってみた。彼の名はQさん。

すると…「僕の大学に入りたいと思っていただいて光栄です」に始まって、台北駅からの行き方を懇切丁寧に教えてくれた。しかもわたしの中文学習に役立つだろうからと、日中併記で。ほかにも、文章のあちらこちらに彼の心配りを感じた。こんな人が世の中にはいるのだなぁと感激して、お礼を言ったのだが、そのとき、彼のプロフィールを見て気がついてしまった。専攻は「台湾歴史学」…。
もしかして、ひょっとして、…彼に手助けしてはもらえないだろうか?あのことを。

そう思って、お礼かたがた、曽祖父のことを話し、どうしたら調べられるかを聞いてみることにした。曽祖父は本当に20年も台湾にいたのか?どんな教師であったのか?すると、Qさんはたった一晩で、曽祖父がどの学校に赴任していたかという当時の資料、また曽祖父のことが書かれている新聞記事などの写真、そしてその解説まで送ってくれた。曽祖父が育てたという台湾人、魏さんのことも、魏さん本人の回顧録が図書館にあったからとわざわざ借りてきて、どんなことが書いてあったかを話してくれた。

いろいろなことが、不思議だった。なぜこのタイミングで彼と知り合ったのだろう?見も知らない日本人のお願いをどうして彼はこんなにも快く引き受けてくれるのだろう?恩人であり、同時に魔法使いみたいだ。
初め、彼は高雄在住だと誤解していたのだが、今は台北に住んでいるという。今回のスケジュールはかなりタイトだったが、それでも最後の1日半のどこかで大学の見学をするつもりだ。それで出発の直前に、どうにか直接お目にかかる約束を取り付けた。やっぱり直接会ってお礼が言いたかったから。そして、出発の1週間前に見つかった曾祖母の『台湾の思い出』という手記をお渡ししたかった。

旅の日程は5泊6日(うち、初日は空港泊)。航空券を手配した当初は台北のみに滞在する予定だったが、母の「宮原眼科のお菓子がほしい」とのリクエストで台中へ。台中まで行くなら台南にも行っちゃえ!とルートを考えているところに、長年聴いているバンド「五月天」メンバーの歌&サイン会が高雄であると判明、それも盛り込んで、分刻みの旅程表ができあがった。当然、行く先々でいろいろな人にも会う予定だ。
だ、大丈夫かな…。でも、もう行くしかない!

2014年11 月19日 (水曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

いざ行かん。(成田)

天気:本気の雨。9℃

出発直前にバタバタしつつも何とか19:03の千代田線に乗車。(19:01発と思っていたので助かった)
東京駅のバス乗り場がまたわかりにくく、焦りながらバス会社に電話して見つける。(八重洲北口を出たら目の前の道を渡り、東京駅を背にして左方向へ行ったところ)
予約なしでやってきたタイ人らしき団体が「コドモアルヨ!」「ジュロク!ゼンブデジュロクニン!!」と大騒ぎ。そんなわけでバスは少し遅れて出発。ここまで来たらスムーズだね!

うつらうつらして到着した成田第2ターミナル。今回初めての利用となるバニラエア(+もう1社のLCC)のチェックインカウンターは中央入口付近にあってわかりやすい。ただし、チェックインは「搭乗2時間前」、つまり「当日」にならないとできない。7:40の便なら2時間前の5:40に開始とのこと。今晩は空港入口にいるしかない。21時すぎてお店も閉まってしまい、とりあえず落ち着ける場所を探すことにした。

京成バスが到着した階は1階ではなく3階に相当する。レストランやお店が並ぶ4階は長時間の居座りができず、3階のATMエリア付近に腰を据える。持ってきたMc Cafeのドーナツと4階で買った野菜ジュースが「晩御飯」となった。
23時ごろだっただろうか。見回りに来た警備員のおじさんが「ここはそろそろ閉めちゃうよ」と言ってきたので、どこにいればいいか聞いてみる。教えてもらった2階、そして1階に行ってみると、程よい硬さの、手すりのない椅子(横になるために、これは超重要ポイント)がたくさん!!既に「良い場所」は残りわずかだったが、コンセントもあちこちにあって、わたしも1か所使うことができた。

その頃、曽祖父のことをたくさん調べてくれたQさんから「いつ、どこで会いましょうか?」というメッセージが来て、政治大学の正門前で会うことになった。同じ頃、今回は会うことができない一番の仲良し、白くんからもメッセージが来た。
空港に着いてから、言いようのない緊張感や不安に押しつぶされそうになっていたが、いつの間にか消え去っていた。

…それにしても寒い。3:50頃目が覚めてしまい、セブンイレブンにてホカロンを購入。あと、台北っ子の美一に約束したタバコ。
買い物に関しては、ここが最後のコンビニだった。

 

2014年11 月20日 (木曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

だおら!(1日目 三分之一 台北)

明け方、目の前で寝ていた男性のアラームで起きた。この男性、ホカロンを買いに行っている間にわたしの隣に来て、そのまま横になって寝てしまった。(セブンイレブンから戻ったときはもうわたしが横になる場所がなかった…)
軽快なアラーム音だったが、彼自身は高いびきで、全く気付かない。止まっては鳴り、止まっては鳴り…30分ほどすると、今度はUFOが現れたときのような気味の悪いアラーム音に変わり、さすがにイラっとして、肩を叩いた。しかし、起きない。
周辺にいた別の男性たちはどうやら研修生だったようで、彼らもその男性を起こしてあげていた。

そんなこんなで、しっかり睡眠が取れないまま6:10にチェックイン。Fカウンターまで、お土産でぱんぱんになった黒い大きなバッグを運んだ。飛行機まではバスで、7:10までにはロビーに行くよう告げられた。10分にも満たなかったが、免税店を少し覗くことができた。
昔は海外に行くと記念に香水を買ったものだが、使いきれないので大好きな「猫」アイテムやちょっとした化粧品を買うことにしている。
それにしても免税店のお姉さんも機内の人もみんなひどい咳をしていた。マスクを持ってきて本当に良かった。

うとうとしていたら、飛行機は既に離陸していた。食事はおろか水も出ないバニラエア。言い換えれば起こされることもなく快適なはず…ところがどっこい、後ろに座っていた子供がたびたびわたしの座席を蹴る!!ので、ほとんど眠れなかった。

飛行時間は2時間半!この日記を書いていたらもう「当機は間もなく着陸態勢に入ります」とのアナウンス。「上空からの空港の撮影は禁止されております」との一言にもの悲しさを感じつつ、「いよいよだなあ」と襟を正す。

機内では入国カードが配られなかった。(寝ていたから?)というわけで、今回の旅でわたしが発した第一中国語(以下、「中文」)は「入国カードはどこですか?」であった。
預けた荷物はなかったけれど、到着から空港を出るまで30分はかかっただろうか。最初の目的地は写真館。予約は13時だが、市内までどうやって行けばいいか?桃園空港から市内までは約1時間なのだが、バスもいろいろありそうでちょっと焦ってきた。

そこで役立ったのが『歩く台北』。これにはどのバス会社が市内のどの辺を廻るかという図が載っている。
写真館は「松江南京」駅の近くなので、その付近を通るバス路線を選べば間違いないはずだ。となると…「長榮巴士」(長榮バス)という路線が良さそう。
いろいろなバス会社の窓口がずらーーっと並んだカウンターに「長榮巴士」の文字を発見。係員に「松江南京へ行きたい」(第二中文 笑)と告げると、ルートを指して何か説明した。「8番と9番、どちらも松江南京付近ですが、8番は&%$#”=’!、9番で降りると~&%#”ですよ」と、2ヶ所どちらがいいか聞かれた。よくわからなかったので、これまで培ってきた 野生の勘 旅人の勘で「8番!」にした。出発は11:30。間に合うかな。
念のため、「バス停とバス停の間は歩イテ何分ぐらいデスカ?」(片言)と聞くと「8分から10分ぐらいですよ」とのこと。

車窓から風景を眺めていると、今までの期待が緊張に変わり、同時に懐かしい気持ちも蘇ってきて、心が忙しかった。

2014年11 月21日 (金曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

変身写真館と占い(1日目 三分之二 台北)

バスを降りると運転手のおばさんが「荷物、あったっけ?」と聞いてきたので、「有,黒色的」(あります。黒いのです)(第三中文)と告げ、取ってもらう。何か言われたがよく聞き取れない。え…?という顔をすると「引換券をちょうだい。ラベルはそのままでいいから」ということだった。

『歩く台北』とgoogle mapのキャプチャ画像(ネットの地図画面を撮ったもの)を照らし合わせながら、基準となる松江南京駅を見つける。駅のところの交差点の角の近くに写真館が入ったビルはあった。1階が「やよい軒」で、ビルに看板が出ていたのですぐ見つかった。
予約は13時からだったが、12:45には着いてしまった。恐る恐るドアを開けながら「あっ、最初になんて言えばいいんだろう?」と気付く。えーーっと、えーっと…入口で「Tです。予約しました。」と言ってみた。するとぽっちゃりとした女性が出てきて「ニホンジン?」「ココスワッテ」とテーブル席に案内された。聞いている話ではいろいろなサンプル写真を見せてくれるとのことだったが…出てきたのはアルバムで「アナタ予約シタ、3枚+1枚、2400元のコース、でもコレもっとタクサン。こっちイイネ。ドウ?!」と別のコースを勧めてきた…。自分の写真、そんなにいっぱいあってもしょうがないので、「…大丈夫です。最初のコースでお願いします」とお断りした。
荷物を置かせてもらい、貴重品をロッカーに入れたらまずは衣装選び。ドレスが多い!肩を出すタイプのものが多かったが、この逞しい腕を晒すのはちょっとね…。一応白地に赤いハートが散らばっているラブリーなのも着てみたのだか、わたしが着てもちっともラブリーではなかった。結局ドレスはやめて、着物風と中華風の2着に。早く行ったのでゆっくり選ぶことができた。
着替えたら次はメイクだ。聞いていた話とはかなり違い、されるがまま状態。ヘアメイク担当の人は慣れた手つきで「カツラダイジョブ?」と聞いてきた。OK、OKと言うと赤紫の超ロングヘアのウィッグが登場。そこにお花やかんざしをつけて、いよいよ撮影!

スタジオは本当にすごかった。狭いところにいろいろな背景が10種類ぐらいだろうか、並んでいるのだ。でも客が選ぶことはできないようで、カメラマンが指をさした「舞台」に立つ。ポーズも彼が決めて、その通りにすれば良い。それにしても顔が引きつる!そんなわたしを笑わそうと、カメラマンは「smile!」を連発。あまりにぎこちないわたしにイライラした彼はついに「キャンキャン!」「ワンワン!!」と犬の真似を始めた。それはまるで、「笑わそうと頑張る犬」VS「笑おうにも笑えないビジュアル系ざしきわらし」の対決のようであった。
そのあと、もう一着に着替えた。こちらはこちらでまた難しい。彼はわたしと一緒の時間ほとんど「犬化」していた。普段、写真を撮ることはあっても撮られることに慣れておらず、本当に申し訳なかった。
「明日の19時にデキル!コレ領収書。コレモッテキテ!」と言われ写真館を後にする。今度は松江南京駅から地下鉄で龍山寺へ!

【 薇閣数位影像館 Vigor Photo Studio 】
台北市南京東路二段97号2階 (02)2567-7773
営業時間 09:00~19:00 (旧正月3日間は休み)

今回、台湾へ行くと決めて本当におおぜいの方々にお世話になった。そのほとんどは台湾の方なのだが、日本人もいる。その一人が、自他共に認める台湾通、Tさんだ。Tさんは「台湾で死にたい」と言いのけるほどで、職場でも「あれ?いない」と思うと台湾に行っているのだという。そんなTさんからいただいた「支援物資」の中に、悠々カード(日本でいう、suicaやpasmo)が入っていた。しかもすでに50元分チャージ済み。
お財布からこれを取り出し、もう少し入金しておこうと、それらしき機械を探す。あった。これかな?でも…カードの入れ口がわからない。ここかな?あれ?ここじゃない。ここかな??と、なんとか200元を入金。
今回台湾へ来た目標のひとつに「たとえ5日間でも、暮らすように旅する」というのがあった。できるだけ自分で頑張る。わからなかったら中文で聞く。実は会話本も辞書も持ってこなかった。はじめは「失敗した…」と思ったけれど、帰国した今、限られた語彙だけで勝負することで、確実に中文能力は上がった。(詳しくは後述)
とにかく、「カードにチャージする」そんな現地の人にしてみればどうってことのない一つの作業を、時間がかかってもやり遂げられたのには大きな達成感があった。「ドキドキ」が「ウキウキ」に変わった瞬間だった。

地上に出る前に構内に見つけたパン屋さんに「ライチソフトクリーム」の看板があったので「ライチのありますか?」(第四中文)と聞いたのだが「ごめんなさい。今はピーナッツのです」とのことで、花生ソフトをいただく。台北は27度近くあってかなり暑かったこともあり、とても美味しくいただいた。

※ところでこの「ごめんなさい」、台湾の人は「不好意思」と言って非常によく使う。また、「不好意思」の返答として「不會」(そんな≒いいんだよ)というのが多かった。「不好意思」は、今回の旅で一番よく使った表現かもしれない。

【龍山寺】
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龍山寺には前回来たことがある。かつてはこのあたりを「艋舺」Báng-kahと言った。今は音を使って「萬華」地区と呼ばれているそうだ。実はこの艋舺こそ、曽祖父母や祖父が暮らしていた町。ただ、懐かしい感じはしない。むしろどこか「おかしな雰囲気」がするのだ。奇怪な感じと言ったら言いすぎなのだが、ものものしい空気が流れているように思うのはわたしだけだろうか? 台北のほかの街とここは、確実に何かが違う。人々の念が交錯する寺町だからだろうか?

占いの時間まで1時間近くあったので付近を散策。(←実は龍山寺に向かおうとして道を間違えた…)ふと、地図上に書いたマークに目が留まる。夏に知り合ったNさん(この方も偶然、台湾つながりで知り合った)に教えていただいた料理屋さんが確かこの辺にあるはず。行ってみると巨大ないかの絵が。
どれが美味しいのか、というか、どれが何なのかさっぱりわからなかったし、昔祖父がよく作ってくれた米粉料理が懐かしくなったので、米粉を頼んでみた。すると店員の女の子が「スープはいらないの?」と聞いてきた。あとでわかったのだが、このいかのスープこそ、ここの名物料理なのだった。「じゃあください」と言うと、「米粉は大盛り?普通?」と聞かれ、普通盛りを頼み、席に着いた。このときやっと、自分は台湾へ来たのだ、という実感が湧いた。日本語の通じないお店で料理の注文ができた…これだけのことではあるが、「食」は生きていくのに最も必要である。1人静かに感無量。

その後、時間ちょうどに占い館へ。この占い師さんもNさんに教えていただいた。日本語が通じるとのことで、ほかと比較しても割安なこと、真摯な先生だったとのことで決めた。「占い師さんと言うよりも、昔からたびたび会ったことのある近所のお姉さんという感じ」。こう聞いていたのだが、まさにそんな感じだった。
ここの占いは「四柱推命」。前もって自分の氏名、生年月日と誕生の時間、生まれた場所をお知らせすると、先生が事前に鑑定しておいてくれて、会ったときはその鑑定結果に基づいて悩みを解決するアドバイスをいただける。相談する項目の数によって料金が変わってくる。わたしの場合、結果は惨憺たるものだった(笑)あと4年は運気が停滞するそうだ。
私自身でもわかっていることだけではなく、自分しか知らないこともバンバン言ってくる先生。そうそう、自分がまだ知らない将来のことも!早口なのが初めはちょっと怖かったし、言われたことに対しかなり悩んだ(というか凹んだ)けど、浮かれてはいけないよというメッセージと捉え、努力をしていきたいと思っている。
ずいぶんと話し込んでしまい、気付けば18時前。いけない。美一と中山駅で18:30の待ち合わせ!先生に「日本のお菓子です。今日はありがとうございました」とそそくさとコンビニ菓子を取り出し、荷物をまとめた。「この荷物は変身写真の衣装?」と聞かれたので「いえいえ、今日から会う人たちに配るお土産です」「実はお土産のことで頭がいっぱいで、服とか、自分のものをいろいろ忘れちゃって。」と言うと「あはは。そうそう。あなたはそういうところあるのよ。友達想いで、だから友達にはすごく恵まれるのよ。」と、人脈で人生渡っていけるタイプだと太鼓判を押された。背中に押されて部屋を出た感じ。

ビルを降りたらすぐ駅。だけど、まだ宿に行っていない。どうしよう。遅刻かな。

【方舟命卜地理(方舟又誼デビー)】
台北市和平西路120号 龍山商場3F-19(萬華行政大樓)
0910-111-160
予約制(当日予約も可)

2014年11 月21日 (金曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

ステキなゲストハウスと美一(1日目 三分之三 台北)

美一(メイ イー)という女の子とは、J&T交流サイトで知り合った。台湾の子はLINEやFBをみんなやっているが、彼女はInstagramやTwitterもやっていてかなりソーシャルネットワークを使いこなしている感じだった。猫が好き、アート&クラフトが好きということで会う前から何となく意気投合しそうな気がした。年齢はかなり離れているのだけど、あまりそれを感じなかった。

占い館から目指すは台北駅。荷物は重いけど急がなきゃ。地下鉄は5分に1本ぐらいの頻度で来るようだ。台北駅で降りてプリントアウトしてきた地図と、構内にある地図を見比べる。キーワードは「市民大道」と「華陰街」。頭上や壁面をよくよく見ながらその文字を探す。と、「京站」(Q square)という、どうやら商業施設の中を通ることになった。そこから地上に出たら目の前の通りが「華陰街」だった。台北の地下鉄駅から3分ぐらいかな?駅の裏の裏に相当する。
そのまま華陰街に沿って歩いてみるも…あれ?ない!宿がない…!おかしいな、行きすぎだよね?ああ、焦る。とりあえず来た道を引返してみると…バイクが並んだ少し奥にそれらしきものを発見!!

ガラス張りの入口。中はサイトで見ていた黄色の壁。間違いない!着いた!!
「まずはピンポンを押してね」と書いてあるブザーを押してみる。すぐにスタッフの女の子が来てくれて、「Oh, are you Japanese?」と、自分たちは英語と中文はできるけど日本語はできなくて…と気まずそう。なので「大丈夫!英語もできるし中文も聞いたらわかるよ!」というと、「OK! よかった! もうチェックインするよね?じゃあ荷物そこに置いてこっちへどうぞ」とカウンターに案内してくれた。

「24日に台北に戻ってきてまた一晩お世話になりたい」旨伝えると、「料金はじゃあ、今払っておく?」と言われ、この場で済ませることができた。そのあと、名前は忘れてしまったが、小柄で聡明な感じの女の子が「この宿を案内するね!」といって、建物への入り方(鍵の使い方)、キッチン、交流スペース、洗濯場、シャワー&トイレ、部屋…と急ぎ足で全て廻ってくれた。早朝のチェックアウトは鍵をポストに入れればいいだけで、キッチンには10元(35円)でいただけるコーヒーマシンがあり、冷蔵庫はもちろん食器も完備、さらには「Free Food」のコーナーもあり、気ままな旅人を喜ばせた。何よりきれいでおしゃれなのに、1泊600元とは。台湾人もびっくりだよ。

部屋に入っても一段落する間もない。とにかく美一に連絡をしなければ。すると「私ちょっと遅くなるよ」の文字。おお、よかった。

待ち合わせ場所は「台北之家」。台北駅からひとつ離れた中山駅から徒歩5分ほどという。
この施設はかつてアメリカ領事館だった洋館を、かの有名な映画監督侯孝賢(ホウ・シャオシェン)がサロンとして改築した場所で、中には映画館やカフェ、デザイン雑貨店のエリアに分かれている。
結果的にすでに10分以上遅れており、挙動不審姿勢で入口を探してカフェにまわる。門から中に入ってもいくつか建物が分かれている。お店の名前なんだっけ…とりあえず「何名様ですか?」と聞いてきた男性に、しどろもどろになりながらも「あの、あの、友達が今ここでわたしを待ちます」と告げた。彼は中文しかできないのであろう、「日本人だ」と別のスタッフに引き継がれた。彼は英語で「May I help you?」と言ってきた。わたしが英文スイッチに切り替えようとしたそのとき、テラスのほうから「ちひろぉ~!ち・ひ・ろぉ~!」と駆け上がってくる子が目に入った。

あ!!

いつもLINEやFBで見ていた顔。どうにか会えたことにまず安堵。「こっちこっち!」と外の席に座る。
「はじめまして~」と挨拶して今日の様子をざっと話し、「なに飲む?」と2人でメニューを覗き込む。
初めて会ったのに初めてじゃない、なんだろうね、この不思議な空気!そのあとお土産を渡す。もともと買ってきてと頼まれていたもののほか、わたしがあげたいと思ったものも。
彼女については、プライベートなことはほとんど知らなかったので、この場になって初めてどんな仕事をしているのかとか、そんな話もした。そして約束どおり、ビールで乾杯!注文したライチビールは160元だった。(590円…日本と変わらない…汗)手描きの飾りをいただいたよ。台湾に来る前のある日、「どれが好き?」ってLINEで写真が送られてきたけど、そういうことだったのね♪

その後夜市に行ってみようか?となり、剣潭駅まで地下鉄で行く。途中「わたしここに住んでるんだ」と、大飯店で有名な駅にさしかかったとき彼女は言った。生粋の台北っ子なんだね。ふむふむ。

剣潭駅には確か行ったことがあるはずだ。だけど、何かが違っていた。駅もそうだし、降りてからも何か違う。照明が妙に明るいのだ。
士林夜市のこの感じはすごく懐かしい。日本の夏祭りのようでもあるし、原宿竹下通りに近い雰囲気もある。でも同時に、その慣れた場所とは異なる感じも。それは八角のにおいや、あちこちに飛び交う中文、そしてそのリズム、得体の知れない食品、謎めいた日本語、何より台湾独特のえも言われぬディープな空気、それらから来ているのだった。

夏服を買いたかったのだが、どのお店もあるのはホワホワした飾りのついた薄手のセーターやツイード風のジャケットなど、いわゆる「冬物衣料」ばかり。いくつか廻ってついに発見。Tシャツとちょっとおしゃれ目の白いのを400元で購入。

帰宅するともう0時近く。FBを更新してシャワーを浴び、コーヒーを飲んで寝る。
明日は早起きして台南だ!!

2014年11 月21日 (金曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

Tienちゃんとわたし(2日目 三分之一 台南)

今日は一路、台南へ!
7:18台北発の高鐵(高速鉄道の略。つまり「新幹線」です)を予約していたため、5:30に起きた。
二段ベッドの上側だったので、上り下りに苦労。
昨晩寝るとき入口付近のベッドの子が明るいのが迷惑そうだったので、荷物の整理を廊下で行い、06:45に出発。
とにかく駅まで近いのが嬉しかった。次回も来たらここに泊まろうと考えながら駅に向かう。

チケットオフィスを見つけて予約表とパスポートを見せるとすぐにチケットが渡された。定刻どおり07:18に出発!
高鐵は本当にきれいだった。どうやら日本製らしい。スナックの売り子さんにも思わず日本語で話しかけてしまいそうになるほど、乗っていると異国にいる感じがしないのだ。そんなふうに思っているころ、思いがけず「新竹」を通過。白くんが住んでいる街だ。心の中でそっと手を振る。

高鐵の駅もぴかぴかだ。明日来る台中を8:19に通過。

新幹線は9:01に台南に到着。降りてプラットフォームから見える景色に戸惑った。あれ…?なんか…何もない…。
あ、確かTienちゃんが「高鐵の駅と火車站(在来線駅)は30分ぐらいある」と言ってたっけ。ちょうど構内にインフォメーションがあったので宿の地図を見せて、ここに行きたいと伝えると、椰子の木が見えるあたりを指差して「あそこから乗れますよ」と教えられた。ああ、南国に来たなあと思いながらそこにあったエスカレーターで降り、通路を通っていくと、確かに切符の券売機があった。だけど路線図を見てもどこにも「いまここ」の表示がなく、いったい自分が今どこにいるのか、どこから台南行きまでを買えばいいのかわからなくなり、軽くパニックになる。しかたなくその路線図の写真をスマホで撮って、もう一度インフォメーションに戻り「すみません、今わたしはどこに…」というと、沙崙駅ですよ、と教えてくれた。
…ということでやっと切符購入!沙崙から台南までは約30分、25元。電車は昭和の香りがぷんぷん。ああ、ステキ、こういう旅が本当に本当に好き。

そんなこんなで台南に着いたのは9:57。宿へのアクセスは駅の裏口から出てまっすぐ、途中を1度右折するだけなので迷わないはず…と、途中で動画を撮ったりしながら進む。宿まで半分ぐらいのところにおいしそうなドリンク屋さんがあったので休憩♪ 買い物はかなり慣れてきたなあ。

右折の目印であるHang Ten(衣料品)のお店はすぐ見つかったけれど、そこから歩けども歩けどもそれらしい場所がなく、不安になる。(こういうときいつもよぎるのは「高雄行ったら宿がなくなってた事件」。もはやトラウマ)
進んでは引き返し、を繰り返して、やっと路地の一番奥に発見!!

一見すると何ともない建物なのだが、一歩踏み入れると「懐かしき生活」感にあふれた空間。昔おばあちゃんの家に遊びに来たような感じ。昭和風の炊飯器や文字のかすれた何かの箱、市松模様のタイルの床、格子…。すぐに気に入った。

この街で会う約束をしているTienちゃんとは、FBの友好ページで知り合った。4月に大阪に語学留学する予定だそうで、中国語を教えてもらったりしてきた。そして今回、台南のことはほとんど全て彼女が教えてくれた。お互いの言語が少しできるのでほどよく相手に気を遣いながら話すので、居心地がよかった。そして会ってみてわかったが、彼女は本当に優しい。

そんなTienちゃんが来るといった11:15まではあっという間だった。この宿はチェックインが15時以降にならないとできないので、ひとまず荷物を預かってもらうことにした。しかし(1)明日の朝は早く発つことになる (2)今日の夕方、高雄に行くので、帰りが10時過ぎること …この2点が問題だった。
(1)に関しては台北のホステル同様、フロントの鍵返却BOXに入れて出て行くだけで大丈夫との事。(2)に関しては、「本当は15時にならないとチェックインさせてあげられないけど」という前置きのあとに、「いいよ、サービスだよ」と言ってその場で鍵を渡してもらえた。状況を何とか中国語で説明しなければならず、わかる語彙を駆使してどうにか伝えたのがよかったようだ。「この人頑張ってる。じゃあ、まあいいか」みたいな感じだった。そんなバタバタをやっているうちにTienちゃん到着。(ごめんね!ちょっと待ってて!)と目配せして待っていてもらう。結果、フロントの女の子はこう言ってくれました。
「15時以降は荷物を部屋に運んでおくね。じゃあ行ってらっしゃい」。

Tienちゃんは時間がないわたしのために、バイクで来てくれていた。後ろに乗せてもらってさあ出発!
わたしが「神農街が見たいな」と言っていたのでまずはそこへ!

2014年11 月22日 (土曜日) カテゴリー: 台湾2014 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

Tienちゃんとわたし(2日目 三分之二 台南)

今日は思いのほか暑く、途中で「ここはわたしの好きなドリンクのお店です」と、Tienちゃんがジューススタンドに立ち寄ってくれた。当然メニューは漢字なのだけど、「柑橘」とか、なんとなーく入っているものがわかる。「珍珠」とあればタピオカだね。

【神農街】
このあたりは「かわいい台南」を象徴していると思っていた。この地区については『an an 週末台湾』という特集号で知った。
バイクで移動してみるとわかるが、駅からはけっこう距離があって、案内してもらったこと、本当にありがたかった。
そしてこれはすごく感じたことだが、いかに自分が訪台前に雑誌などのメディアで勝手なイメージを作ってしまっているか、来てみると嫌というほどわかる。ここは雑貨屋や、ケーキ屋やカフェなんかがあるにはあるけど、「日本のかわいい街」とはやや異なる。やっぱりどこか、異国情緒が。それでも統治時代の雰囲気もまた残っており、駄菓子屋のようなお店(実際に駄菓子を売っているというより、駄菓子屋さんの雰囲気に近い店舗)が多い。それに、きっと昔からある家具の工房も。
わたしが一番気に入ったのは、この路地の狭さ。そしてその路地に咲く南国の花の紅色のみずみずしさ。石榴の実が重そうに下がっていること。こういうのは、わたしがどんなに頑張って言葉を紡いでも、どんなに良いカメラで写真を撮っても伝わらないのだ。来た人にしかわからない。だから、やっぱり来てよかった。
ここは夜になると電飾の灯りがついてかわいらしい感じになるとのこと。ああでも、今夜は高雄に行かなきゃ!またいつか来たいね。

奥にあるお寺で、二人お参り。赤桃色のお線香が異国情緒をかき立てる。

【味一品の碗粿、金徳春捲の春捲】
そのあとお昼ご飯を食べに市場へ。聞くところによると、台南は、街全体が台湾指折りの「グルメタウン」だそう。数ある台湾本の中でも台南に特化したものというと「美食」関係のものが多いし、実際「台南に行ったよ」というと「何食べたの?」と聞かれるほどだ。
Tien号(バイクです 笑)で向かったのは國華街の市場。ここでTienちゃんおすすめの「春捲」という食べ物のお店に立ち寄る。鉄板の上で固めに焼いたクレープのような生地に具を載せて、くるりと春巻きのように包んだもの。それを持って今度は台南名物、「碗粿」のお店、味一品へ。ここはテレビでも紹介されたのか、賑わっていた。いただいたのはQQ*な、お醤油風味の茶碗蒸し。弾力があって、初めて食べる味だけど美味しかった。真ん中に十文字の切込みを入れ、竹べらでいただく。ローカルな風情が何とも言えず楽しく、心地よかった。

QQ(キュウキュウ)…台湾で「もちもち、ぷるぷるを表す表現で、人気の食感)

【林百貨】
ほかにどこへ行こうか?まだ時間あるよ~とTienちゃんが言うので、提案してくれた林百貨に向かう。
台湾に来る直前、youtubeで見て頭の片隅に残っていた、統治時代の建物をそのまま生かした複合ショップ。
この数年、台湾は「文創」(文化創意)というムーブメントが国家プロジェクトレベルで盛んであり、とにかくデザイン性の高いものが一気に増えた。林百貨はただのデパートではなく、上司のおみやげにしても恥かしくないようなおしゃれ雑貨や日用品がいっぱい。(当然お値段もなかなかのもので、アジアン雑貨屋の買い付けをしにくるような雰囲気とは異なる)デパート版てづくり市と言えば伝わるかな。

同じようにモノを作って販売をしているわたしだけど、面白いと思ったのは、製品ではなかった。
階から階へ伝わる古いエレベーター、階段の壁面にはめられた丸い飾りや、踊り場の調度品、そして屋上にある神社や戦争のときに残された弾痕。トイレの窓枠に至るまで、隅々見てまわった。古いものに手を当てると、なんだか当時の人々と会話できるような気がする。10,000元のおしゃれなおみやげを見るよりはるかに、そちらのほうが楽しかった。
人気のここは古い建物であるため、一度に多くの人を入れられない。そのため入場制限をしているので、時間がない人、サッと見たいという人は時間に注意。

【孔子廟】
「まだ時間がありますね~」とのことで最後に向かったのは孔子廟。
孔子さまは中華圏で、学問の神様として祀られている。ゲストハウス「はむ家」の動画で観たことがあり、すごく台湾らしい感じがして気になっていたところだったので「ぜひ連れていってください」とお願いした。
Tienちゃんは台南市民なので入場料は無料。わたしは●●元。中に入ってみるとかなり広い。どこか公園のような雰囲気も。壁の朱色がいい感じに色褪せて、草木の緑色によくマッチしていた。
Tienちゃんは日本語能力試験、わたしもHSKを12月に控えているので合格祈願をした。
Tienちゃんは「わたしはいつでも来られるから、たけちゃん、中を見てください」と促し、自分はスマホでわたしのために高雄行きの電車の時間や凱旋駅から夢時代ショッピングセンターまでの行き方などを丹念に調べてくれた。申し訳ないなと思いながらも、ここは甘えてお願いすることにした。(こういうとき、wi-fiがあれば…!)

 

最後にTienちゃんは茶湯會という春水堂の姉妹店だというドリンク屋さんに寄って、ここでイチオシだという鐵觀音拿鐵(鉄観音ラテ)を買ってくれた。

16:00に台南駅に到着。表口を初めて見た。南国の植物の向こうにきらっと輝く白い壁。台南ってステキなところだ。半日もいられないのがもう惜しくて惜しくて。日本統治時代の面影が残る駅舎。
Tienちゃんと、最後に記念写真を撮ってその味わい深い駅舎内へ。「また来てくださいよ!」と言う彼女。うん、また来るよ、絶対に。どうか元気でね、いろいろありがとうね。

電車は16:17の自強号、いわゆる「特急」だ。切符の買い方がわからなくて、近くにいた男性に聞いたが彼もわからず、2人してかなり慌てたもののなんとか購入。ここから気を引き締めて行かなければ。
目指すは高雄 夢時代購物中心、待ちに待ったロックバンド「五月天」、怪獸のサイン会へ!

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