若手監督、李相日の仕事っぷり、蒼井優、松雪泰子、富司純子の、三世代の女優のハマりっぷり、それを囲む俳優、子役たち、美術、演出の鮮烈さ。予算はあまりなかったらしいけど、だからこそ、参加したすべての人 -スクリーンに映し出される人から、そうでない人まで- がこの映画に愛情を注ぎ、全力で作り上げた作品。
私が気に入っているのは、とにかくこのストーリーが実話に基づいているということ。もちろん、多少の脚色はあるにはあるはず。それに、その気になれば先が見えちゃう展開の映画かもしれない (脚本、はっきり言ってベタベタ)。場面設定は40年前だけど人物は現代の人にしか見えないし。だけど、劇中の人々の姿を見て、「少し前まで、日本って確かにこんなだった な。」そう思った。そうして、映画が進むにつれて、「今も、こんなふうに一生懸命に強く生きられるかな。」と。さらにクライマックスのダンスのシーン を観て、また、まどか先生のモデルとなったカレイナニ早川さんが現役であることを知らされ、「そうか。じゃあ、私もやればいいんだ!」と、ものすごいパワーがもらえます。そんな作品。良い映画。
音楽はジェイク・シマブクロ。彼のウクレレ、最高です。聞いていると♪♪♪が風に乗って流れているのが見える気がする。まどか先生の なつかしファッションも、ヴィンテージ好き・古着好きの方は必見。彼女の身につける鮮やかな色が実に象徴的で、映画の中でもぴりり、スパイスとなっています。絵本のような製本のパンフレットは、どことなく『オリーブ』みたい。
実際、私はハワイは別段好きなところではないし、フラやタヒチアンダンスの知識もまったくないし、スパリゾートハワイアンズへ行ったこともないんです。しかも映画を観て泣くタイプ
でもありません。けれど、そんな私でもどっぷりうるうるでした (糸井重里は4回泣いたそう)。
映画館を出るときはこんな声が聞こえました。「シアワセもらったー」。
余談:実はこの映画を観たいと思ったきっかけは、別の映画を観に行ったときに流れた「特報」( 50秒のほう! )で、しずちゃん (南海キャンディーズ) を観たからでした。このフラ (?) 、"4人が初めてまどか先生に対面するシーンと、その後それぞれのダンスのレベルを披露するシーン"で撮られ、NGになったものが使われた模様。「予告」は観ないで行ったほうが、楽しめるかと思います。
フラガール公式サイト
:http://www.hula-girl.jp/
★米アカデミー賞最優秀外国映画賞部門日本代表作品★
これ。観てみたかったのです。
松雪さん好きなんです。
絶対、観に行こう。解説ありがとうございます。
投稿情報: hiya-folks | 2006年10 月18日 (水) 19:37
>hiyaさん
お返事遅くなってごめんなさい。
松雪さん、とっても可愛らしかったです。音楽も良かった。俳優陣の中で、私のイチオシは高橋克実だったりします。(「トリビアの泉」の司会でお馴染み?) 行かれたら是非是非お話ししましょう。あ、カレーも!
投稿情報: caragh | 2006年10 月22日 (日) 21:38