コム デ ギャルソン。山本耀司と並んで、発表当時から現在に至るまで常に新しい挑戦を続けてきたデザイナー、川久保玲。私はファッション業界の人間ではないけれど、彼女のことを勝手ながら誇りに思ってきた。いつだったか、まだ親が選んだ服を着せられていたころ、何かで目にした彼女のデザイン。それは「服」ではなく、もはや「アート」の域だった。
もちろん、当時の私はアートってものが何なのかもわかっていなかったけれど。とにかく、その作品があまりに衝撃的で、面白くて、一体今私が見ている ものは何なのかとわけがわからなくなった。私が見たその一連の作品群が海を越えただれかさんたちに「黒の衝撃」と呼ばれていたと知ったのは、もうずいぶん 後になってからのこと。
最近、また広告の仕事 (デザインではありませんが) が入ってきたこともあり、道行く人が身につけているものを目で追うだけでなく、所謂「一流ブランド」について俄然本気になってきているのだけど、この日の丸ラインにはやられた。
私 の周りには日本人・異国人に関わらず「日本が嫌で仕方がない」という人がかなりいる。だけど彼らの話を聞くたびに、私はますます日本が大好きになってゆく のである。もちろん、海外へ出ていくのは楽しい。知らないところへ行くのだから、うきうきしないはずがない。でもやっぱり、日本に帰ったときいただく緑茶の甘さ。あの感じ、あの安堵感は自分が日本で生まれ育ったからにほかならない。
税金の無駄遣いだ格差社会だ差別だなんだ色々あっても、大好き な友だちは日本人だし、日本語という言葉ほど繊細な言語を私は知らない (ものごとを考えるときの言語が日本語で本当に良かったと感じる)。日本ではたいがいのものは手に入るし、食事はヘルシーで、効率良く栄養が摂れるバラン スの良いもの。4月になれば桜いろの花吹雪、それを過ぎると聞こえてくる、じっとりと濡れるような蝉時雨。秋は紅葉とそれに染まる柿色の境内に、水玉模様を背景に、雪に埋もれた灯籠の冬…。
このショーを見ていると、日本人である自分が、もう一歩前に出たような気がする。
caraghさんの自然描写、とっても素敵☆そしてこういう描写が出来る言語ってとっても素敵だと思います。
せっかく日本語を話す国に生まれたんだから、繊細な心、感性、言葉を大切にしたいですね。
投稿情報: なおっちゃん | 2006年11 月 2日 (木) 11:01
>なおっちゃんさん
実は夏の暑さはニガテなんですけれどね…ほら、人一倍地面に近いから、あの照り返しがキツいんですよ。でも、夏のアイスは絶品☆
投稿情報: caragh | 2006年11 月 3日 (金) 02:03
>「日本が嫌で仕方がない」という人がいる
いますねー。
私の場合は、職場にいます。
海外のよいところにばかり目がいってしまうのは分からなくもないんだけど、そういう人に限って、日本のダメな部分ばかりが目につき、日本のよい部分が目に入っていないなー、っていつも思ってしまいます。
10代とかでこういうこと言ってるなら、”若いなー”なんつって微笑みながら聞き流せますが、同年代の子が言ってたりするのは、半分呆れてしまいます!>_<
最近、なんか改めて東京ってすごいなー、って思うことが多いです。
下町な雰囲気と超現代的な雰囲気がごった煮になってるって、本当にすごいですよね☆
caraghさんは、日本に戻ったときにほっこりするのは緑茶なのですね☆
私は、おむすびです:D
投稿情報: kiki | 2006年11 月 4日 (土) 12:37
>kikiさん
同感、同感です。陰があれば陽もあり。海外も、旅行で行くのと住むのとはまた別もののはずですしね…。
私は、日本のゴチャゴチャとした感じ、けっこう好きです。買い物にしても、食事にしても、ファッションにしても、文化にしても、こんなに自由な発想で何でも手に入る場所ってそうそうありませんよね。
おむすびもいいですね ;-)
投稿情報: caragh | 2006年11 月 5日 (日) 13:54