ホステルに戻ると、おばさんがフワフワとした小さな猫を抱いていた。わー! 可愛い!
まだ1ヶ月なんだそうだ。ほんとの赤ちゃん猫。これで、このホステルに1人でも退屈する心配はなくなった。名前はマオイーだって。よろしく!
【故宮博物院】
ホステルのおばさんに聞くと、地下鉄MRTで士林まで行き、そこから304番のバスで行けるよ、と言う。歩いて行けるのかと思っていたのでちょっと滅入る。でもまあ、今から行っても間に合うだろう。
士林まで、地下鉄で25NT (ちなみに初乗りは20NT)、それからバスで15NT。バス乗り場は駅を出て直進、車通りの多い通りまで出ないと、ない。そして乗ってみてわかったが、故宮までは歩けない距離。暑いし!
山の中腹にその姿を構え、スケールの大きいことと言ったら。入り口では記念撮影に忙しい若者も。デートで来ている人も多いようだ。入場料は100NTと、見るべきものが多いだけのことはある。内部は外見とはうってかわってモダンな雰囲気で、このギャップも面白い。
まず、明代の青銅漆金坐佛三尊像に圧倒される。優しく微笑むその表情に迎えられると、午前中の疲れがいつの間にか吹き飛んでいた。いや〜やっぱ仏像っていいねえ。
初めは空いていたのだが、徐々に込んできて、場所によってはツアー客や学生の集団で展示品にたどり着けないところも。
ちょうど、日本人ツアーのために地元のガイドさんが日本語であれこれ説明していたので、こっそり混じる。それにしてもその説明の速いこと!
「はい、これ白菜ね。白は純潔、きりぎりすは子孫繁栄ね。これ昔のお姫様が結婚するとき持たされたです。はいじゃつぎは…」って、ひとつのお品が30秒も見られない! よかったー、1人でブラブラ来て。
本館で約2時間、別館で約30分過ごし、売店でカードを買う (各20NT) ここは比較的センスのよいものが多く、マグカップなど素敵なものが多かった。※ちなみに、中正国際空港の免税店に全く同じ店があるので、帰国のときにも買える。
【公館】
今日は蔡さんに会う日なのだが、お土産をホステルに忘れたため、再び同じルートでホステルに戻る。本当は外を歩きたかったが、疲れていたのと、暑いのとでやめた。
蔡さんとは、公館という市南部の駅で待ち合わせる。日本語教師を始めて6年、今や世界中に教え子のいる私だが、こうして学生にその土地を案内していただくのは初めて。いつも東京で会っている現地の人と日本語で会話するのも、なんだか不思議な感じだ。同時に、ありがたい。
まず連れて行ってもらったのが、點心で有名な「易牙居」(羅新福路3段286巷16号 02-2367-8218) へ。今日の朝ごはんはお粥だけだったので、無邪気に喜ぶ。大根餅が美味! ヒャッホウ!!
【アイス星人、台湾式かき氷に捕らわれる】
それから公館周辺をブラブラ。台湾大学が最寄りにあることもあり、学生の街のようなところなのだそうだ。そのためレストランは味はもちろん値段もマル。衣類もお洒落かつ手頃なお値段のお店が多い様子。
そしてそして、実は台湾で一番食べたかったかき氷!!! 公館で一番美味しく、有名だというお店に連れて行ってもらう。学生時代から「アイス星人」と呼ばれているほど冷たい系デザート大好きナノダ。
蔡さんに「いい席をとっておいてください」と言われる。お金を払おうにも払わせてくれないのだ。ここはとりあえず、と待っていると、厨房では一心不乱にマンゴーの皮を剥く店員さんが。期待も最高潮♪
…待つことしばし数分。
来たー!!!!
左の、カレーライス風かき氷は蔡さんの、右の芒果&草苺(マンゴーいちご) は私の。カレーライス風の物体は食べても聞いても正体がわからなかったが、後日「タロイモ」と判明。もっちりして美味しい。マンゴーいちごは、言うまでもなく絶品!お土産で持って帰れないのが本当に残念! こっちにいる間だけでも食べまくろうと決意。
その後も食べまくる私。最初から飛ばしてます…。
葛の中に色とりどりの餡が入っている、見た目にも涼しげなお菓子を発見。台湾式あんこ玉? 8個で30NT。餡の味は色によって微妙に違い、楽しい。
さらに蔡さんが「これ知ってる?」と立ち止まったのが、「愛玉ジュース」の屋台。日本でも上野にお店があったり、バーミヤンがメニューに掲げてたりしててお馴染み。本場でトライしてみたいと思っていたので嬉しい。ここで飲んで行く場合はお皿に、持ち帰りにするとビニール袋に入れてくれる。蔡さんは「どっちでもいいけど、お皿から飲むのが雰囲気があっていいんですよ」と。
レモンを入れるか入れないかの選択もできる。気になるお味はとってもさっぱりで、夏負けしそうな時には安心する感じ。キンキンに冷たいというわけでもなく、それがまた疲れた体にちょうど良い。ここの愛玉冰が一番おすすめだそうだ。20NT。
そしてまたブラブラ。今度は夜市に入ってみる。
これは?? 貝類はちとニガテなのと、けっこうお腹がいっぱいだったのでトライせず。
またまたかき氷屋さん。これはそのトッピング。生のフルーツと食べるのは、どちらかというと最近出てきた食べ方で、こういうゼリーや白玉、タピオカや小豆などを使う食べ方が多い。自由に4、5種選んで最後に氷をのせてもらう。楽しい!
左は屋台レジャーの定番、金魚すくい。右は亀釣り! 亀の甲羅に事務用クリップがついていて、磁石の竿で釣るのだが、亀が意外に重く難しそう。
目に入るものをいちいち「あれは何? これは?」と聞いていたらその度に蔡さんが「え? 食べたい?」と。そのうち何も言わなくても「これ食べたい?」と聞いてくるように…。いや、もう無理です。実際ほんと苦しいくらい。「夜のデザートに」「帰ってからお腹空くでしょう?」「明日のために」と、私が何を言ったところで聞いてはくれず。結局、串焼き2本買っていただく。串焼きは、鶏のハツ(心臓)とおしりを選ぶ。その場で焼いてくれるのでしばし待っている間、すぐ近くの「ここのは本当に美味しい」という中華まんも。食べ過ぎだっちゅーの!
ホステルに戻ると、男たちはみなワールドカップ観戦でメラメラ燃焼中。
うーん、ただでさえ暑いのに!!! 部屋へ行き、エアコンのスイッチを入れたが、つかない。同室の子に聞いたら「夜11時からじゃないと、つかないよ」と言われる。
うそでしょーーーー!
あきらめてテレビルームで串焼きを食べようと部屋を出るとき。新しく入室した西洋の青年に、すれ違いざま「さっきそこにヘビがいたから、気をつけて!」と言われる。テレビルームで串焼きを食べていると「さっきのは冗談」と言ってきた。「私、ヘビは好きよ。実はこれも、ヘビなの」と、串焼きを指したら、びびっていた。
食べ終わってからも、蒸し蒸しと暑い。水のシャワーも効果なし。
仕方なく、ぱんついっちょうで、寝る。
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