津波の被害に遭った写真を洗って、再び持ち主さんにお返しするプロジェクト、「あらいぐま作戦」に参加してきました。
わたしは、いつのころからか、出かけるときは必ずカメラ持参。
かつてはポラロイドフィルムを残す署名活動を行ったり、写真には人一倍思い入れがあります。
それでこの活動を知って、数分後にはもう、参加表明を出していました。
会場は、吉祥寺から徒歩約20分の、古いアパート。
部屋に入ると、化学的な匂いとともに、すえたような匂いも感じ取れます。
ここでは陸前高田市と女川町で発見されたアルバム(写真だけが拾われ、回収されることももちろん多いそうです)から写真を保護し、洗って乾かし、ポケットアルバムなどにまとめ、タグをつけ、再び両市に戻す、という作業が行われています。
ボランティアスタッフが依頼されるのは、主にその写真洗浄。
それを乾かし、まとめる作業。
わたしが振り分けられたのは、アルバムづくりのほうでした。
(適材適所ということばがありますが、ふだんやっていることを神様は知っているようです)
印象的だったのは、渡された写真の束のほとんどが、大部分腐食してしまって白くなってしまっていること。
生々しく、初めはショックでした。
でも、「この1枚がもしかしたら誰かにとって唯一残されたものなのかもしれない」と思ったら、自然に手が動きました。
とにかく1冊でも、1枚でも多く、急いで作業しよう。
どこかのお祭りの写真。
結婚式の写真。
家族とふざけ合っている写真。
マラソン大会で頑張っている写真。
乾杯をしている写真。
後ろに書かれた微笑ましいメモ書き。
山登りの写真の束には、小さな押し花が一緒に挟まっていました。
完全に画が消えてしまって、どちらが表か裏かわからないような写真も。
でも、それもまた誰かの思い出。誰かが、そこで笑っている。
わたしには見えなくても、持ち主のかたには、それがきっと見えるはずです。
だからそんな写真たちも、大事にポケットアルバムにしまわれていきます。
被災者のかたが見つけやすいように、表紙には、中に入れる写真の中でも特に写りの良い1枚を選んで貼るのですが、その1枚を選び、貼付けるときが一番ぐっときました。
どうか1冊でも、1枚でも、持ち主さんのところに戻りますように。
この活動の参加方法や詳細は、「あらいぐま作戦」ホームページをご覧ください。
9月19日まで、基本的には土日も含め毎日やっているそうです。
意志さえあれば、申し込みメールをサイトから送って、当日になったら行くだけです。
スタッフが代表のかたお一人しかいないので、電話やメールでの問い合わせはNG、ツイッターでのやりとりのみ受け付けているとのこと。
よくある質問など、全てホームページに書いてあります。
わたしはあと2回ぐらい行こうと思っています。
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